rrbのブログ - 2010/03/04のエントリ
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おやかまっさん じんわり 2010/03/04 12:00 am
じんわり
じわっと。湿っぽく寒い感じがゆっくり重苦しく近づくさま。「京の底冷えはジンワリ来るさかい、かないまへんな」 ジワリから。擬態語に基づく。物事をじわじわと進めることから、寒さが身に染みてくる形容に使用。「ジンワリしたお人やおもいます」のように、ゆったりしたの意味もある。動作が鈍くゆっくりし過ぎるとグズと言われる。愚図と書くのは当て字である。(『京都新聞・折々の京ことば』堀井令以知より)
ラジオ
先日、タクシーに乗ったときの話。いつものようにラジオが流れていた。FM放送ではなく、AM放送だ。ふと、「このデジタルの時代でもAMラジオは根強い市民権を得ている」と思った。テレビのアナログ放送が来年に終了する。やがては「AMラジオも終わるのだろうか」とも考えた。と同時に、この時代にAMラジオが残っているのは、ある意味スゴイことではないか、という感じがした。
タクシーのAMラジオが、「では、次のリクエスト曲にいきましょう。毎日、車で聞いてますという○○さんからのリクエストです。山本コータロウとウィークエンドで『岬めぐり』…』と告げている。AMラジオの聴衆者がおり、ちゃんとリクエストもある。「岬めぐり」へのリクエストということは、リクエスト者はある程度の年配かもしれない。「岬めぐり」は、たしか1970年代半ばの曲では。AMラジオの深夜番組を聴き受験勉強をしていた当時の若者たちは、今では50歳以上というところか。その年代の人々がAMラジオを聞いているのか、と想像が次々に駆け巡る。

カメラ/EPSON R-D1s レンズ/NOKTON classic 35mm F1.4
さらに、AMラジオの存在もスゴイが、1970年代や1980年代の曲が、今でも流れているのもスゴイ。当時の若者が大人になり、社会を動かす中心となっている今、新しいものを取り入れながらも、昔ながらのものを大切にしているということか。それとも、100年に一度という不景気の状況や、どこか殺伐と感じられる今の時代を嘆いて、単に、古き良き時代といわれるものへの哀愁だけなのか、その真意はわからないし、想像もつかない。現在、全盛を誇っているジャニーズなどの曲は、これから30年後に「岬めぐり」のように流れているのだろうか。色々と考えがよぎる。

カメラ/EPSON R-D1s レンズ/NOKTON classic 35mm F1.4
「もしもし、お客さん、どちらまで?」と、タクシーの運転手さんに告げられて、「えっ! まだ、行き先を告げていなかったっけ!?」と我に返る。タクシーに乗り、ラジオを聴いた瞬間に、そこまで自分の世界に入ってしまっていたようだ。タクシーの運転手さんに、丁寧に謝り行き先を告げる。
「何か考え事をしてはったんか?」
「えっ、ええ。ラジオのことを…」
「ラジオ? 毎日タクシーを転がしてるとラジオがありがたくて。タクシーに使用する車には殆ど何もついてまへん。このラジオだけがついてるくらいで…」
確かにそうだ。個人の車であれば、今ではワンセグやフルセグはもちろんDVDも観ることができる。タクシーのような営業車は経費や安全面から余計なものはつけない。運転中のラジオも禁止という会社もあり、標準装備のAMラジオさえも外しているところもあるそうだ。

カメラ/EPSON R-D1s レンズ/NOKTON classic 35mm F1.4
(ぶれてます…すみません)
「休憩時間とかにリクエストするんでっせ」
「えっ、そうなんですか? で、リクエスト曲はかかったりします?」
「そりゃ、かかります。ラジオで名前を呼んでもろた時は、うれしおすわな。今もかかってました…」
「えっ!? 今の『岬めぐり』?」
「そうですねん、『岬めぐり』だけでなく、70年代の歌が好きでねぇ。あの頃は良かった…」
とタクシーの運転手さんは話を続けていたが、
「なるほど、AMラジオが廃れないひとつの要因はこういうところにあったんだ」と、嘘のような本当にあったお話…ということで、今回のお話はおしまい。どうも、おやかまっさんどした。

じわっと。湿っぽく寒い感じがゆっくり重苦しく近づくさま。「京の底冷えはジンワリ来るさかい、かないまへんな」 ジワリから。擬態語に基づく。物事をじわじわと進めることから、寒さが身に染みてくる形容に使用。「ジンワリしたお人やおもいます」のように、ゆったりしたの意味もある。動作が鈍くゆっくりし過ぎるとグズと言われる。愚図と書くのは当て字である。(『京都新聞・折々の京ことば』堀井令以知より)
ラジオ
先日、タクシーに乗ったときの話。いつものようにラジオが流れていた。FM放送ではなく、AM放送だ。ふと、「このデジタルの時代でもAMラジオは根強い市民権を得ている」と思った。テレビのアナログ放送が来年に終了する。やがては「AMラジオも終わるのだろうか」とも考えた。と同時に、この時代にAMラジオが残っているのは、ある意味スゴイことではないか、という感じがした。
タクシーのAMラジオが、「では、次のリクエスト曲にいきましょう。毎日、車で聞いてますという○○さんからのリクエストです。山本コータロウとウィークエンドで『岬めぐり』…』と告げている。AMラジオの聴衆者がおり、ちゃんとリクエストもある。「岬めぐり」へのリクエストということは、リクエスト者はある程度の年配かもしれない。「岬めぐり」は、たしか1970年代半ばの曲では。AMラジオの深夜番組を聴き受験勉強をしていた当時の若者たちは、今では50歳以上というところか。その年代の人々がAMラジオを聞いているのか、と想像が次々に駆け巡る。

カメラ/EPSON R-D1s レンズ/NOKTON classic 35mm F1.4
さらに、AMラジオの存在もスゴイが、1970年代や1980年代の曲が、今でも流れているのもスゴイ。当時の若者が大人になり、社会を動かす中心となっている今、新しいものを取り入れながらも、昔ながらのものを大切にしているということか。それとも、100年に一度という不景気の状況や、どこか殺伐と感じられる今の時代を嘆いて、単に、古き良き時代といわれるものへの哀愁だけなのか、その真意はわからないし、想像もつかない。現在、全盛を誇っているジャニーズなどの曲は、これから30年後に「岬めぐり」のように流れているのだろうか。色々と考えがよぎる。

カメラ/EPSON R-D1s レンズ/NOKTON classic 35mm F1.4
「もしもし、お客さん、どちらまで?」と、タクシーの運転手さんに告げられて、「えっ! まだ、行き先を告げていなかったっけ!?」と我に返る。タクシーに乗り、ラジオを聴いた瞬間に、そこまで自分の世界に入ってしまっていたようだ。タクシーの運転手さんに、丁寧に謝り行き先を告げる。
「何か考え事をしてはったんか?」
「えっ、ええ。ラジオのことを…」
「ラジオ? 毎日タクシーを転がしてるとラジオがありがたくて。タクシーに使用する車には殆ど何もついてまへん。このラジオだけがついてるくらいで…」
確かにそうだ。個人の車であれば、今ではワンセグやフルセグはもちろんDVDも観ることができる。タクシーのような営業車は経費や安全面から余計なものはつけない。運転中のラジオも禁止という会社もあり、標準装備のAMラジオさえも外しているところもあるそうだ。

カメラ/EPSON R-D1s レンズ/NOKTON classic 35mm F1.4
(ぶれてます…すみません)
「休憩時間とかにリクエストするんでっせ」
「えっ、そうなんですか? で、リクエスト曲はかかったりします?」
「そりゃ、かかります。ラジオで名前を呼んでもろた時は、うれしおすわな。今もかかってました…」
「えっ!? 今の『岬めぐり』?」
「そうですねん、『岬めぐり』だけでなく、70年代の歌が好きでねぇ。あの頃は良かった…」
とタクシーの運転手さんは話を続けていたが、
「なるほど、AMラジオが廃れないひとつの要因はこういうところにあったんだ」と、嘘のような本当にあったお話…ということで、今回のお話はおしまい。どうも、おやかまっさんどした。

