rrbのブログ - 2009/02/21のエントリ
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金輪際2009/02/21 12:00 am
こんりんざい…絶対に。断じて。どこまでも。
◇ちょっと予備知識 → 仏教で「金輪」は、この世を支える地下にある輪の一つのこと。
後ろに打ち消しのことばを補って使い、強い決意や確信を表す。
関連記事はここ(←クリック)
お開きにする (旧フォトヴィレッジ 2007年8月12日掲載)
宴会とか披露宴とかで終わることを意味する「お開きにする」。この言葉は「平安朝時代の末期から発生した武士の生活」から発生しているという。当時の都は京都、王朝文化に陰りがさしはじめたとはいえ、まだまだ京都を中心にした時代であったのには間違いない。

貴族社会から次第に武家社会に移り変わりはじめると、武士の生活の中では、さまざまな序列や格式を重んじる言葉を使ったり、忌み言葉を避けるような習慣が生まれてきた。おんな社会であった王朝に対して、武家社会は男性的発想が支配する。例えば、目上の将の立派な鎧を褒める言葉でも、大将に向っては「御威勢(ごいせい)にございます」。もう一方の将に対しては「御壮(おさか)んでございます」。さらに士には「御勇(おいさま)しうございます」。というように、相手との関係・立場・格式などに細かく配慮を行き届かせた。切腹の場合は「見事に切腹なされました」といい、討ち死にの場合は「立派に討ち死になされました」という。

武士にとって、逃げることは屈辱。しかし戦況によっては、いったん引いたり退いたりする作戦もとらねばならない。そこで戦場において味方が不利なため逃げることを「延びる」といい、退去することを「開く」と言い換えたそうだ。この「延びる」は「逃げ延びる」という言葉に通じるという。本題の「お開きにする」は退去する、退散するの隠語だということ。しかも、平安末期から延々と使用されていた言葉。婚礼の儀式や宴席などでは「終わる」「帰る」という言葉が縁起が悪いとして嫌われ、すなわち忌み言葉となって「お開きにする」といわれるようになったとのこと。「お開きにする」は耳に優しく、雰囲気にぴったりの言葉だから、やがて結婚式に限らず、多くの人が集まる席での解散を意味するようになった。

平安末期の武士たちがつくった言葉はまだ他にもある。祝いのしるしとして戦場に旗を立てる場合、味方の旗は「立てる」というが、敵軍の旗は「なびく」という。陣幕は、味方の幕を「張る」といい、敵陣の幕は「ひく」と呼んだそうだ。死を賭けた戦場で、縁起を担ぎたくなる気持ちはよくわかる。平安末期時代といえば日本にひらがなやカタカナが生まれたころ。そのような古い時代に、現在何気なく使っている言葉の基が築かれた。意外なことに語源が京都にあった言葉のお話vol.8(改訂・再掲)…今京都。 ※写真は京都の町並みで本文とは関係ないのであしからず。
★前回の京が語源「やたら」はここ(←クリック)

◇ちょっと予備知識 → 仏教で「金輪」は、この世を支える地下にある輪の一つのこと。
後ろに打ち消しのことばを補って使い、強い決意や確信を表す。
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お開きにする (旧フォトヴィレッジ 2007年8月12日掲載)
宴会とか披露宴とかで終わることを意味する「お開きにする」。この言葉は「平安朝時代の末期から発生した武士の生活」から発生しているという。当時の都は京都、王朝文化に陰りがさしはじめたとはいえ、まだまだ京都を中心にした時代であったのには間違いない。

貴族社会から次第に武家社会に移り変わりはじめると、武士の生活の中では、さまざまな序列や格式を重んじる言葉を使ったり、忌み言葉を避けるような習慣が生まれてきた。おんな社会であった王朝に対して、武家社会は男性的発想が支配する。例えば、目上の将の立派な鎧を褒める言葉でも、大将に向っては「御威勢(ごいせい)にございます」。もう一方の将に対しては「御壮(おさか)んでございます」。さらに士には「御勇(おいさま)しうございます」。というように、相手との関係・立場・格式などに細かく配慮を行き届かせた。切腹の場合は「見事に切腹なされました」といい、討ち死にの場合は「立派に討ち死になされました」という。

武士にとって、逃げることは屈辱。しかし戦況によっては、いったん引いたり退いたりする作戦もとらねばならない。そこで戦場において味方が不利なため逃げることを「延びる」といい、退去することを「開く」と言い換えたそうだ。この「延びる」は「逃げ延びる」という言葉に通じるという。本題の「お開きにする」は退去する、退散するの隠語だということ。しかも、平安末期から延々と使用されていた言葉。婚礼の儀式や宴席などでは「終わる」「帰る」という言葉が縁起が悪いとして嫌われ、すなわち忌み言葉となって「お開きにする」といわれるようになったとのこと。「お開きにする」は耳に優しく、雰囲気にぴったりの言葉だから、やがて結婚式に限らず、多くの人が集まる席での解散を意味するようになった。

平安末期の武士たちがつくった言葉はまだ他にもある。祝いのしるしとして戦場に旗を立てる場合、味方の旗は「立てる」というが、敵軍の旗は「なびく」という。陣幕は、味方の幕を「張る」といい、敵陣の幕は「ひく」と呼んだそうだ。死を賭けた戦場で、縁起を担ぎたくなる気持ちはよくわかる。平安末期時代といえば日本にひらがなやカタカナが生まれたころ。そのような古い時代に、現在何気なく使っている言葉の基が築かれた。意外なことに語源が京都にあった言葉のお話vol.8(改訂・再掲)…今京都。 ※写真は京都の町並みで本文とは関係ないのであしからず。
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