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今京都 獅子奮迅 2008/03/26 12:05 am
ししふんじん…勢いよく突き進んで物事に対処するさま。激しく勇み立って突進すること。
◇ちょっと予備知識 → 「獅子」はライオン。「奮迅」は、激しく奮い立つこと。「獅子奮迅の活躍」などと使う。
類義語に猪突猛進(ちょとつもうしん)がある。
たんぽぽ
写真の被写体にもなる「たんぽぽ」。野に咲く草花の「たんぽぽ」は、漢字で書けば「蒲公英」。およそ「たんぽぽ」と読めないこの当て字も、大いに気になるところではある。「たんぽぽ」は英語で「ダンディライオン」。これも素敵。こちらは、たんぽぽのギザギザの葉がライオンのタテガミに似ているところからだという。
『語源大辞典』で「たんぽぽ」を調べると、「鼓を意味する小児語から名づけられた。つづみの音を写したのが命名の動機。タンポポと聞いた音に加え、手折った茎がつづみと似ているから転用したものであろう。つづみ草ともいう。」と書かれている。
幼い子どもには鼓の音が「タンポポ」と聞こえるというわけで、これは意外、初耳であった。また、「たんぽぽ」を摘んだとき、茎が二つに裂けると両端が反り返って、これが鼓の形と似ているという。
「たんぽぽ」は漢方薬にも用いられる。花が開く前に乾燥させて解熱剤や胃薬にするのだが、その漢方薬の名が「蒲公英」で「ほこうえい」と読む。この漢字が花の名前にも当てられた。
「打ち合わせ」で取り上げたように、雅楽のうち物は大陸からの伝来楽器である鞨鼓(かっこ)がもとになって、日本の鼓が生まれた。その鼓がタンポポタンポポと鳴り渡る。雅やかな楽器を打つ音が京童(きょうわらべ)の耳にはそのように聞こえてきたわけだ。思いもよらず「たんぽぽ」までが雅楽につながってしまった。
また、「たんぽぽ」の白い綿毛を見ると、ついフゥーっと吹きたくなる。あの綿毛に乗り、さらには風に乗って「たんぽぽ」の種は飛んでいき、あちこちに種をまく。その飛び回り方、広がり方はラテン語やフランス語で「自由意志、随意に、心任せに」を意味し、「ボランティア」の語源につながるという。「たんぽぽ」という言葉はなんと奥深いことか。
いずれにしても「たんぽぽ」は、意外なことに語源が京都にあった言葉のお話vol.13…今京都。前回の語源は「あかん」(←クリック)。
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◇ちょっと予備知識 → 「獅子」はライオン。「奮迅」は、激しく奮い立つこと。「獅子奮迅の活躍」などと使う。
類義語に猪突猛進(ちょとつもうしん)がある。
たんぽぽ
写真の被写体にもなる「たんぽぽ」。野に咲く草花の「たんぽぽ」は、漢字で書けば「蒲公英」。およそ「たんぽぽ」と読めないこの当て字も、大いに気になるところではある。「たんぽぽ」は英語で「ダンディライオン」。これも素敵。こちらは、たんぽぽのギザギザの葉がライオンのタテガミに似ているところからだという。
『語源大辞典』で「たんぽぽ」を調べると、「鼓を意味する小児語から名づけられた。つづみの音を写したのが命名の動機。タンポポと聞いた音に加え、手折った茎がつづみと似ているから転用したものであろう。つづみ草ともいう。」と書かれている。
幼い子どもには鼓の音が「タンポポ」と聞こえるというわけで、これは意外、初耳であった。また、「たんぽぽ」を摘んだとき、茎が二つに裂けると両端が反り返って、これが鼓の形と似ているという。
「たんぽぽ」は漢方薬にも用いられる。花が開く前に乾燥させて解熱剤や胃薬にするのだが、その漢方薬の名が「蒲公英」で「ほこうえい」と読む。この漢字が花の名前にも当てられた。
「打ち合わせ」で取り上げたように、雅楽のうち物は大陸からの伝来楽器である鞨鼓(かっこ)がもとになって、日本の鼓が生まれた。その鼓がタンポポタンポポと鳴り渡る。雅やかな楽器を打つ音が京童(きょうわらべ)の耳にはそのように聞こえてきたわけだ。思いもよらず「たんぽぽ」までが雅楽につながってしまった。
また、「たんぽぽ」の白い綿毛を見ると、ついフゥーっと吹きたくなる。あの綿毛に乗り、さらには風に乗って「たんぽぽ」の種は飛んでいき、あちこちに種をまく。その飛び回り方、広がり方はラテン語やフランス語で「自由意志、随意に、心任せに」を意味し、「ボランティア」の語源につながるという。「たんぽぽ」という言葉はなんと奥深いことか。
いずれにしても「たんぽぽ」は、意外なことに語源が京都にあった言葉のお話vol.13…今京都。前回の語源は「あかん」(←クリック)。
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今京都 橘中之楽 2008/03/25 12:07 am
きっちゅうのたのしみ…囲碁や将棋をする楽しみ。
◇ちょっと予備知識 → 昔、中国の人が庭の橘の木になっている大きな実を割ったところ、
どの実にも二人の老人がいて、将棋を楽しんでいた、という故事から。
類義語に橘中之仙(きっちゅうのせん)がある。
開花宣言。昨日の24日に京都地方気象台が発表。3月に入って暖かな気候が続いたため、平年より1週間早い開花となったらしい。京都市で最も早く開花したのは2002年の3月18日で、24日は4番目の早さだって。いよいよ春だね。
京ことば vol.8(最終回) vol.7はここ(←クリック)
「京ことば」特集もいよいよ最終回。というより、やっとという感じやね。
柔らかい響きの中にも、結構キッパリとした内容を含んでいることが多いとか、遠まわしにいうことが多いなど、その雰囲気は十分に理解していただいたのではないかと思う。
さて、最後の締めくくりを一気にしてしまおう。応答のことばとしては「へー」を「はい」の代わりに用いる。
「へーそーどす」「へーへー よろしオス」のように用いる。
「さよか」もそのひとつ。これは相槌を打つときに聞かれる。
「ああ、そう」という気持ちで「いや、ふーん」。
否定は「ううん」「なんえ」を前出しするが、「京ことば」では「へー」も否定の意味がある。
「へー そーどすけどな」「へー おーきに」も「はい、ありがとう」のほかに「ノーサンキュウ」の意味になることもある。
一人称代名詞は京都では「ワタシ」のほか「ウチ」「アテ」「ワテ」。二人称代名詞は「あんた」が多用され、「あんたはん」「あんたさん」「おうち」「おたく」となる。「あんさん」は商人用語。
などなど、「京ことば」について、ちょっと記載するつもりが、ぎょーさん書いてしもた。
えっ、内容が論文的でわかりにくいって!? そりゃ、かんにん。
ここまで なごーなる(長くなる)とは、ウチも思わんかったんえー…今京都。 ※写真は京都の町並みで本文とは関係ないのであしからず。
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◇ちょっと予備知識 → 昔、中国の人が庭の橘の木になっている大きな実を割ったところ、
どの実にも二人の老人がいて、将棋を楽しんでいた、という故事から。
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開花宣言。昨日の24日に京都地方気象台が発表。3月に入って暖かな気候が続いたため、平年より1週間早い開花となったらしい。京都市で最も早く開花したのは2002年の3月18日で、24日は4番目の早さだって。いよいよ春だね。
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「京ことば」特集もいよいよ最終回。というより、やっとという感じやね。
柔らかい響きの中にも、結構キッパリとした内容を含んでいることが多いとか、遠まわしにいうことが多いなど、その雰囲気は十分に理解していただいたのではないかと思う。
さて、最後の締めくくりを一気にしてしまおう。応答のことばとしては「へー」を「はい」の代わりに用いる。
「へーそーどす」「へーへー よろしオス」のように用いる。
「さよか」もそのひとつ。これは相槌を打つときに聞かれる。
「ああ、そう」という気持ちで「いや、ふーん」。
否定は「ううん」「なんえ」を前出しするが、「京ことば」では「へー」も否定の意味がある。
「へー そーどすけどな」「へー おーきに」も「はい、ありがとう」のほかに「ノーサンキュウ」の意味になることもある。
一人称代名詞は京都では「ワタシ」のほか「ウチ」「アテ」「ワテ」。二人称代名詞は「あんた」が多用され、「あんたはん」「あんたさん」「おうち」「おたく」となる。「あんさん」は商人用語。
などなど、「京ことば」について、ちょっと記載するつもりが、ぎょーさん書いてしもた。
えっ、内容が論文的でわかりにくいって!? そりゃ、かんにん。
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今京都 一期一会 2008/03/24 12:05 am
いちごいちえ…一生にただ一度きりであること。人との出会いは大切にすべきだという戒め。
◇ちょっと予備知識 → 千利休の弟子、山上宗二のことば。「一期」は仏教で人が生まれてから死ぬまでの間。
どの茶会も、一生に一度と思って互いに誠意を尽くすべきだということ。
町並み
地蔵物語(152)
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今京都 多情多感 2008/03/23 1:52 am
たじょうたかん…感受性が豊かで、心を動かされやすいこと。感動しやすい気質。
◇ちょっと予備知識 → 「多情」は情愛を深く感じやすいこと。「多感」は感受性が鋭いこと。
町並み
地蔵物語(151)
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町並み
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今京都 三拝九拝 2008/03/22 12:15 am
さんぱいきゅうはい…何度も繰り返しお辞儀をして敬意や謝意を表すこと。また、何度も頭を下げて人に頼みごとをすること。
◇ちょっと予備知識 → 相手への敬意を表す語として、手紙の末尾に記すこともある。
類義語に三跪九叩(さんききゅうこう)・三跪九拝(さんききゅうはい)・
平身低頭(へいしんていとう)がある。
京ことば vol.7 vol.6はここ(←クリック)
卑語法を用いた表現は「行かはる」に対して「行きよる」「行きくさる」「行きやがる」。「書かはる」に対して「書きよる」「書きやがる」「書いてけつかる」のように、「よる」「くさる」「やがる」「けつかる」をつけることばである。
また否定表現も「京ことば」の特徴。
存在の動詞「ある」に対しては「あらへん」。「要る」に対して「いらへん」。「知る」に対して「しらへん」のように否定辞「へん」は「ない」や「ん」よりも穏やかな感じをもたらす。
さらに「へん」の転音「ひん」も使う。「起きる」にたいして「おきひん」。「できる」にたいして「できひん」。
「買わへん」は単に買わないこと、「買えへん」は買うことができないこととなる。ちなみに大阪の「買えへん」は単に買わないの意味である。
「京ことば」では、格助詞の「が」「を」「に」は日常会話では使わないこともある。
「朝、ご飯 食べてガッコ 行くのや」(朝、ご飯を食べて学校に行くのだ)。「雨降るさかい、傘、持っていきなはい」(雨が降るので、傘を持って行きなさい)。
また、間投助詞の「なー」の多用も注目のひとつ。「この子はなー、ほんまになー、ええ子どしてなー」のように会話に柔らかさと親しみをそえる役割を果たす…今京都。(2008年3月25日へ続く) ※写真は京都の町並みで本文とは関係ないのであしからず。
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また否定表現も「京ことば」の特徴。
存在の動詞「ある」に対しては「あらへん」。「要る」に対して「いらへん」。「知る」に対して「しらへん」のように否定辞「へん」は「ない」や「ん」よりも穏やかな感じをもたらす。
さらに「へん」の転音「ひん」も使う。「起きる」にたいして「おきひん」。「できる」にたいして「できひん」。
「買わへん」は単に買わないこと、「買えへん」は買うことができないこととなる。ちなみに大阪の「買えへん」は単に買わないの意味である。
「京ことば」では、格助詞の「が」「を」「に」は日常会話では使わないこともある。
「朝、ご飯 食べてガッコ 行くのや」(朝、ご飯を食べて学校に行くのだ)。「雨降るさかい、傘、持っていきなはい」(雨が降るので、傘を持って行きなさい)。
また、間投助詞の「なー」の多用も注目のひとつ。「この子はなー、ほんまになー、ええ子どしてなー」のように会話に柔らかさと親しみをそえる役割を果たす…今京都。(2008年3月25日へ続く) ※写真は京都の町並みで本文とは関係ないのであしからず。
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