rrbのブログ - 頑迷固陋
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頑迷固陋2008/10/22 12:00 am
がんめいころう…強情で考え方が柔軟でなく、視野が狭いこと。またそれによってもの物事を正しく判断できないさま。
◇ちょっと予備知識 → 「頑迷」は、頑固で物事の道理がわからないこと。「迷」は「冥」と書くこともある。
類義語に頑冥不霊(がんめいふれい)・狷介固陋(けんかいころう)・
墨守成規(ぼくしゅせいき)がある。
三十石
さて、昨日の寺田屋に続いて、同じく伏見区。伏見区を訪れた目的は、以前に伏見十石でも取り上げたこの場所にある。
東京−大阪間のJR寝台急行「銀河」が引退した。新幹線や深夜バスに押され、また一つ旅の情緒が消えたと嘆いている方も少なくないだろう。落語の世界では、のんびり旅こそが話(ネタ)の始まり。「三十石」は、京の伏見と大阪の八軒家を結んでいた三十石舟を題材にした上方落語の代表的な旅ネタだ。
もとは「東の旅」という大きな旅シリーズで展開されていた。主な登場人物は喜六と清八。伊勢参りに出掛け、変わった煮売り屋で休息する「東の旅発端」から始まり、キツネの恨みを買い何度も化かされる「七度狐(きつね)」や、「軽業」「こぶ弁慶」などのネタが続く。
「三十石」は、その伊勢参りの最終部、京から大坂の帰路を描いている。船宿・寺田屋の浜から夜舟に乗り込むと船中はいっぱい。いよいよ船出という時、美人が乗ると思い込んだ男の客の妄想や、船中のドタバタなどが続く。ドラの鳴り物が入った舟歌もあり、にぎやかな話になっている。
大阪では、明治初期に初代桂文枝が前座噺(ばなし)を大ネタに仕上げ、その後は、五代目笑福亭松鶴や六代目松鶴、桂米朝らも得意としていたという。
伏見港は戦国時代、豊臣秀吉が伏見城を築いた際に河川港として開いた。最盛期の江戸時代末期は三十石舟などが頻繁に京と大坂を往来した。しかし、鉄道と陸運の発達で廃れた。時代の波に勝てず1963(昭和38)年から船の行き交いはなくなってしまった。
使われなくなった川は荒れ果てたが、1989(平成元)年から伏見観光協会の方々が清掃を始めたのを機に再生の道を歩み始める。「伏見みなと公園」として整備され、今は観光や住民の憩いのスポットになり、十石舟や三十石舟も復活した。35〜55分で伏見の街を流れる宇治川派流を巡る。料金はいずれも大人(中学生以上)1000円。
水辺にはヤナギやアジサイが植樹されている。春には140本のサクラが満開の花を咲かせる。
復活したこの場にいると、街には眠っている資産がいっぱいあり、それが街の奥深さではないかと感じる。これら街のよさを次世代の子どもたちに伝承し郷土愛を育てて欲しいと思う。
DVDが発売されるなど、折しも落語ブーム。スピード社会をしばし忘れて十石舟・三十石舟に乗り込み、喜六、清八が体験した船旅の気分を味わってみるのも楽しいだろう、などといってる間に、お後がよろしいようで…今京都。
◇ちょっと予備知識 → 「頑迷」は、頑固で物事の道理がわからないこと。「迷」は「冥」と書くこともある。
類義語に頑冥不霊(がんめいふれい)・狷介固陋(けんかいころう)・
墨守成規(ぼくしゅせいき)がある。
三十石
さて、昨日の寺田屋に続いて、同じく伏見区。伏見区を訪れた目的は、以前に伏見十石でも取り上げたこの場所にある。
東京−大阪間のJR寝台急行「銀河」が引退した。新幹線や深夜バスに押され、また一つ旅の情緒が消えたと嘆いている方も少なくないだろう。落語の世界では、のんびり旅こそが話(ネタ)の始まり。「三十石」は、京の伏見と大阪の八軒家を結んでいた三十石舟を題材にした上方落語の代表的な旅ネタだ。
もとは「東の旅」という大きな旅シリーズで展開されていた。主な登場人物は喜六と清八。伊勢参りに出掛け、変わった煮売り屋で休息する「東の旅発端」から始まり、キツネの恨みを買い何度も化かされる「七度狐(きつね)」や、「軽業」「こぶ弁慶」などのネタが続く。
「三十石」は、その伊勢参りの最終部、京から大坂の帰路を描いている。船宿・寺田屋の浜から夜舟に乗り込むと船中はいっぱい。いよいよ船出という時、美人が乗ると思い込んだ男の客の妄想や、船中のドタバタなどが続く。ドラの鳴り物が入った舟歌もあり、にぎやかな話になっている。
大阪では、明治初期に初代桂文枝が前座噺(ばなし)を大ネタに仕上げ、その後は、五代目笑福亭松鶴や六代目松鶴、桂米朝らも得意としていたという。
伏見港は戦国時代、豊臣秀吉が伏見城を築いた際に河川港として開いた。最盛期の江戸時代末期は三十石舟などが頻繁に京と大坂を往来した。しかし、鉄道と陸運の発達で廃れた。時代の波に勝てず1963(昭和38)年から船の行き交いはなくなってしまった。
使われなくなった川は荒れ果てたが、1989(平成元)年から伏見観光協会の方々が清掃を始めたのを機に再生の道を歩み始める。「伏見みなと公園」として整備され、今は観光や住民の憩いのスポットになり、十石舟や三十石舟も復活した。35〜55分で伏見の街を流れる宇治川派流を巡る。料金はいずれも大人(中学生以上)1000円。
水辺にはヤナギやアジサイが植樹されている。春には140本のサクラが満開の花を咲かせる。
復活したこの場にいると、街には眠っている資産がいっぱいあり、それが街の奥深さではないかと感じる。これら街のよさを次世代の子どもたちに伝承し郷土愛を育てて欲しいと思う。
DVDが発売されるなど、折しも落語ブーム。スピード社会をしばし忘れて十石舟・三十石舟に乗り込み、喜六、清八が体験した船旅の気分を味わってみるのも楽しいだろう、などといってる間に、お後がよろしいようで…今京都。
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