rrbのブログ - 天を仰いで思うことのエントリ
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天を仰いで思うこと のつこつ 2009/11/18 12:00 am
のつこつ
持て余すさま。どうやらこうやら。やっとのことで。「ようけ料理出されて食べるのにノツコツしましたわ」「年寄りになってしもて、何するのもノツコツやってます」「伸ばしつ凝りつ」に由来。筋肉を伸ばしたり堅くしたりするさま。ノッツコッツとなり、京都でノツコツ、大阪はノツノツ。口の中のものをあちこち動かすのはオネクル。言いごもるさまはオネオネで擬態語表現。(『京都新聞・折々の京ことば』堀井令以知より)
しばらくの間、コメント欄を閉じます。ご容赦ください。
四方山話(89)
仕分けに思うこと

時に、「仕分け」をすることがある。仕事でも何でも「仕分け」をする。最近では、冬物衣類の「仕分け」が記憶に新しい。「この服は今年は無理か…。この服は自転車に乗るときに着よう…」など、「仕分け」は身の回りにたくさんある。ブログの記事やブログに掲載する写真も「仕分け」する。写真をする人なら、撮った写真の「仕分け」は、つきものだ。そろそろ年賀はがきの時季である。郵便局は「仕分け」に、さらに忙しくなるだろう。

さて、11日から「事業仕分け」がスタートした。大勢の傍聴者が詰め掛けた体育館で、民主党議員や識者の務める仕分け人たちが、「効果が見えない…」「国がやる必要はない…」などと、対象事業の担当者を問い詰める。来年度の予算編成に向けて、省庁が提出した概算要求の無駄を洗い出すため、行政刷新会議が始めた。「仕分け」をして事業費を削らないと、公約を実行に移せない。前の長期政権でたまった垢も、落とさねばならないという勢いもある。
けれども、歳出を圧縮したい財務省が主導する展開に、省庁側からは「もっと話も聞いて」「これでは公開処刑だ」との声も上がっているという。「1時間の議論で何が分かる」と怒りだす政務官もいたという。オバマ米大統領が13日に初来日したが、在日米軍駐留経費の日本側負担(思いやり予算)も「仕分け」の対象となっている。いわくがあり、削れば同盟のパートナーがまたもや不快感を示すのではないだろうか、と危惧する。

(神戸) カメラ/EPSON R-D1s レンズ/NOKTON classic 35mm F1.4
仕分け人は、「廃止」「見直し」と判定するのが役目だ。集団で追及するので、穏健な人たちが普段より極端な意思決定をする「リスキーシフト」が起きかねない。賀詞に添えられる一言のように「まごころ」「思いやり」が、もっとあってもいいのではないか…と、天を仰いで思うこと。

持て余すさま。どうやらこうやら。やっとのことで。「ようけ料理出されて食べるのにノツコツしましたわ」「年寄りになってしもて、何するのもノツコツやってます」「伸ばしつ凝りつ」に由来。筋肉を伸ばしたり堅くしたりするさま。ノッツコッツとなり、京都でノツコツ、大阪はノツノツ。口の中のものをあちこち動かすのはオネクル。言いごもるさまはオネオネで擬態語表現。(『京都新聞・折々の京ことば』堀井令以知より)
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四方山話(89)
仕分けに思うこと

時に、「仕分け」をすることがある。仕事でも何でも「仕分け」をする。最近では、冬物衣類の「仕分け」が記憶に新しい。「この服は今年は無理か…。この服は自転車に乗るときに着よう…」など、「仕分け」は身の回りにたくさんある。ブログの記事やブログに掲載する写真も「仕分け」する。写真をする人なら、撮った写真の「仕分け」は、つきものだ。そろそろ年賀はがきの時季である。郵便局は「仕分け」に、さらに忙しくなるだろう。

さて、11日から「事業仕分け」がスタートした。大勢の傍聴者が詰め掛けた体育館で、民主党議員や識者の務める仕分け人たちが、「効果が見えない…」「国がやる必要はない…」などと、対象事業の担当者を問い詰める。来年度の予算編成に向けて、省庁が提出した概算要求の無駄を洗い出すため、行政刷新会議が始めた。「仕分け」をして事業費を削らないと、公約を実行に移せない。前の長期政権でたまった垢も、落とさねばならないという勢いもある。
けれども、歳出を圧縮したい財務省が主導する展開に、省庁側からは「もっと話も聞いて」「これでは公開処刑だ」との声も上がっているという。「1時間の議論で何が分かる」と怒りだす政務官もいたという。オバマ米大統領が13日に初来日したが、在日米軍駐留経費の日本側負担(思いやり予算)も「仕分け」の対象となっている。いわくがあり、削れば同盟のパートナーがまたもや不快感を示すのではないだろうか、と危惧する。

(神戸) カメラ/EPSON R-D1s レンズ/NOKTON classic 35mm F1.4
仕分け人は、「廃止」「見直し」と判定するのが役目だ。集団で追及するので、穏健な人たちが普段より極端な意思決定をする「リスキーシフト」が起きかねない。賀詞に添えられる一言のように「まごころ」「思いやり」が、もっとあってもいいのではないか…と、天を仰いで思うこと。


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天を仰いで思うこと やどがえ 2009/11/16 12:00 am
やどがえ
引っ越し。転宅。「向かいのおうちカドガエしやはった」 宿を代えるの意味から。戦前の京都ではヒッコシと言うことは少なかった。明治時代にはヤウツリ(家移り)とも言った。ヤドはもと家のあるところ、すみかのこと。井戸の水を汲み上げて掃除することはイドガエで、季節により衣服を着替えることはコロモガエ。夜に乗じて抜け出し引っ越すことはヨヌケ(夜逃げ)であった。(『京都新聞・折々の京ことば』堀井令以知より)
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四方山話(88) ちょっと気になる「ことば」の話
バイト語(続)

先日に続いてのバイト語。前回と同様にチャレンジしてみよう。
【想定】
予約当日、田中さん一家はレストランへ行きました。藤田さんが接客してくれました。
【会話】
藤田 「いらっしゃいませ。こちらお席のほうへご案内します。」
<メニューを出して>
藤田 「本日お薦めさしていただいてますおメニューは、チキンの香草焼です。」
田中 「チキンって産地はどこ?」
藤田 「えっ、ちょっと、わかりかねてしまいます。」
田中 「ちょっと聞いてきてくれます?」
<しばらくして>
藤田 「あの〜 いちおう、秋田産の鶏だそうです。」
田中 「そう、だったらAコースを二つ、Bコースを二つお願いします。」
藤田 「はい。ご注文を確認します。Aコースをお二つ、Bコースをお二つ、以上でよろしかったですか。」
<そろそろ閉店時間になった>
藤田 「お会計のほう、お願いします。8000円になります。」
田中 「クレジットカードでもいい?」
藤田 「はい。ご利用になってもかまいません。では、クレジットカードで、お支払回数は?」
田中 「1回です。」
藤田 「1回きりですね。では、こちらにお客様のお名前とお電話のお番号をお書きください。」

【会話】 ※下線部がおかしい箇所。
藤田 「いらっしゃいませ。こちらお席のほうへご案内します。
<メニューを出して>
藤田 「本日お薦めさしていただいてます おメニューは、チキンの香草焼です。」
田中 「チキンって産地はどこ?」
藤田 「えっ、ちょっと、わかりかねてしまいます。」
田中 「ちょっと聞いてきてくれます?」
<しばらくして>
藤田 「あの〜 いちおう、秋田産の鶏だそうです。」
田中 「そう、だったらAコースを二つ、Bコースを二つお願いします。」
藤田 「はい。ご注文を確認します。Aコースをお二つ、Bコースをお二つ、以上でよろしかったですか。」
<そろそろ閉店時間になった>
藤田 「お会計のほう、お願いします。8000円になります。」
田中 「クレジットカードでもいい?」
藤田 「はい。ご利用になってもかまいません。では、クレジットカードで、お支払回数は?」
田中 「1回です。」
藤田 「1回きりですね。ではこちらにお客様のお名前とお電話のお番号をお書きください。」

(神戸) カメラ/EPSON R-D1s レンズ/NOKTON classic 35mm F1.4
【解答例】
藤田 「いらっしゃいませ。お席へご案内します。」
<メニューを出して>
藤田 「本日、お薦めのメニューは、チキンの香草焼です。」
田中 「チキンって産地はどこ?」
藤田 「申し訳ございませんが、はっきりしませんので調べてまいります。」
田中 「ちょっと聞いてきてくれます?」
<しばらくして>
藤田 「秋田産の鶏でございます。」
田中 「そう、だったらAコースを二つ、Bコースを二つお願いします。」
藤田 「はい。ご注文を確認します。Aコースを二つ、Bコースを二つ、以上でよろしいですか。」
<そろそろ閉店時間になった>
藤田 「会計をお願いします。8000円になります。」
田中 「クレジットカードでもいい?」
藤田 「はい。ご利用いただけます。では、クレジットカードでお支払いですね。お支払回数は何回ですか?」
田中 「1回です。」
藤田 「1回でございますね。ではこちらにお客様の名前、電話番号をお書きいただけますか。」
これは解答の一例で、他にも答えはある。言葉遣いにちょっと気を使うだけで、随分と印象がかわるものだ…と、天を仰いで思うこと。
★前回のちょっと気になる「ことば」の話はここ(←クリック)

引っ越し。転宅。「向かいのおうちカドガエしやはった」 宿を代えるの意味から。戦前の京都ではヒッコシと言うことは少なかった。明治時代にはヤウツリ(家移り)とも言った。ヤドはもと家のあるところ、すみかのこと。井戸の水を汲み上げて掃除することはイドガエで、季節により衣服を着替えることはコロモガエ。夜に乗じて抜け出し引っ越すことはヨヌケ(夜逃げ)であった。(『京都新聞・折々の京ことば』堀井令以知より)
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四方山話(88) ちょっと気になる「ことば」の話
バイト語(続)

先日に続いてのバイト語。前回と同様にチャレンジしてみよう。
【想定】
予約当日、田中さん一家はレストランへ行きました。藤田さんが接客してくれました。
【会話】
藤田 「いらっしゃいませ。こちらお席のほうへご案内します。」
<メニューを出して>
藤田 「本日お薦めさしていただいてますおメニューは、チキンの香草焼です。」
田中 「チキンって産地はどこ?」
藤田 「えっ、ちょっと、わかりかねてしまいます。」
田中 「ちょっと聞いてきてくれます?」
<しばらくして>
藤田 「あの〜 いちおう、秋田産の鶏だそうです。」
田中 「そう、だったらAコースを二つ、Bコースを二つお願いします。」
藤田 「はい。ご注文を確認します。Aコースをお二つ、Bコースをお二つ、以上でよろしかったですか。」
<そろそろ閉店時間になった>
藤田 「お会計のほう、お願いします。8000円になります。」
田中 「クレジットカードでもいい?」
藤田 「はい。ご利用になってもかまいません。では、クレジットカードで、お支払回数は?」
田中 「1回です。」
藤田 「1回きりですね。では、こちらにお客様のお名前とお電話のお番号をお書きください。」

【会話】 ※下線部がおかしい箇所。
藤田 「いらっしゃいませ。こちらお席のほうへご案内します。
<メニューを出して>
藤田 「本日お薦めさしていただいてます おメニューは、チキンの香草焼です。」
田中 「チキンって産地はどこ?」
藤田 「えっ、ちょっと、わかりかねてしまいます。」
田中 「ちょっと聞いてきてくれます?」
<しばらくして>
藤田 「あの〜 いちおう、秋田産の鶏だそうです。」
田中 「そう、だったらAコースを二つ、Bコースを二つお願いします。」
藤田 「はい。ご注文を確認します。Aコースをお二つ、Bコースをお二つ、以上でよろしかったですか。」
<そろそろ閉店時間になった>
藤田 「お会計のほう、お願いします。8000円になります。」
田中 「クレジットカードでもいい?」
藤田 「はい。ご利用になってもかまいません。では、クレジットカードで、お支払回数は?」
田中 「1回です。」
藤田 「1回きりですね。ではこちらにお客様のお名前とお電話のお番号をお書きください。」

(神戸) カメラ/EPSON R-D1s レンズ/NOKTON classic 35mm F1.4
【解答例】
藤田 「いらっしゃいませ。お席へご案内します。」
<メニューを出して>
藤田 「本日、お薦めのメニューは、チキンの香草焼です。」
田中 「チキンって産地はどこ?」
藤田 「申し訳ございませんが、はっきりしませんので調べてまいります。」
田中 「ちょっと聞いてきてくれます?」
<しばらくして>
藤田 「秋田産の鶏でございます。」
田中 「そう、だったらAコースを二つ、Bコースを二つお願いします。」
藤田 「はい。ご注文を確認します。Aコースを二つ、Bコースを二つ、以上でよろしいですか。」
<そろそろ閉店時間になった>
藤田 「会計をお願いします。8000円になります。」
田中 「クレジットカードでもいい?」
藤田 「はい。ご利用いただけます。では、クレジットカードでお支払いですね。お支払回数は何回ですか?」
田中 「1回です。」
藤田 「1回でございますね。ではこちらにお客様の名前、電話番号をお書きいただけますか。」
これは解答の一例で、他にも答えはある。言葉遣いにちょっと気を使うだけで、随分と印象がかわるものだ…と、天を仰いで思うこと。
★前回のちょっと気になる「ことば」の話はここ(←クリック)


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天を仰いで思うこと ぬくい 2009/11/13 12:00 am
ぬくい
暖かい。「この下着はヌクイわ」 江戸時代には京都でアタタカイ、大阪でヌクイと言った。京都でもヌクイを使用するようになり、安原貞室の『片言』には、「あたたかなることをぬくきといふはよろしと云り」とある。ヌクタイのタイは、はなはだしいの意の接尾語。ヌクトイは天保年間ごろ葉江戸の言葉だった。ヌクナルは暖かくなるの意。「おじいちゃん、もうちょっとヌクナルと元気がでますのになあ」(『京都新聞・折々の京ことば』堀井令以知より)
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四方山話(87) ちょっと気になる「ことば」の話
バイト語

多くの会社が社員教育に時間を割かなくなった結果うまれた言葉に「バイト語」がある。入社後、即戦力での仕事を求められている者は、手探り状態の中、アルバイト先の先輩がオリジナルで使っている言葉を、社会人の言葉として受け止め手本にすることによってうまれた言葉といえる。今回は、その事例をあげての言葉遊び。次の【想定】と【会話】から、おかしいと思う言葉を正してみよう!というものだ。
【想定】
田中さん一家は、家族4人で今週の土曜日の夜、レストランで食事をすることになり、店に予約の電話を入れました。フロア係の中沢さんが電話をとりました。
【会話】
中沢 「もしもし、レストラン ぺぺロッチです。」
田中 「今週の土曜日の夜7時から4人で予約をお願いできますか。」
中沢 「はい。ではお客様のお名前様から頂戴できますか。」
田中 「○×△□・・・」(声が小さくて聞こえない)
中沢 「は? あの〜、声が小さいので、もっと大きな声で話してください。」
田中 「田中です。」
中沢 「こちらのお店は初めてですか。場所はご存知でいらっしゃるんですかねぇ。」
田中 「はい。」
中沢 「それではですねぇ確認します。今週の土曜日の夜7時から4人で、お間違いございませんでしたでしょうか。」
さて、【会話】の中の「おかしいと思うところ」はいくつあったでしょう。その箇所を指摘するとともに、正しい言葉遣いに直してみよう。もし、直す箇所がないとしたら、それは相当「バイト語」に侵食されているという証だ。

【会話】
中沢 「もしもし、レストラン ぺぺロッチです。」
田中 「今週の土曜日の夜7時から4人で予約をお願いできますか。」
中沢 「はい。ではお客様のお名前様から頂戴できますか。」
田中 「○×△□・・・」(声が小さくて聞こえない)
中沢 「は? あの〜、声が小さいので、もっと大きな声で話してください。」
田中 「田中です。」
中沢 「こちらのお店は初めてですか。場所はご存知でいらっしゃるんですかねぇ。」
田中 「はい。」
中沢 「それではですねぇ確認します。今週の土曜日の夜7時から4人で、お間違いございませんでしたでしょうか。」
と、下線部がおかしい箇所である。次にこの部分をどう直せばいいか…ということであるが、これは複数の答えがある。一般的な解答例を掲載する。
【解答例】
中沢 「はい、レストラン ぺぺロッチです。」
田中 「今週の土曜日の夜7時から4人で予約をお願いできますか。」
中沢 「ありがとうございます。ではお名前をお願いします。」
田中 「○×△□・・・」(声が小さくて聞こえない)
中沢 「恐れ入りますが、お電話が遠いようですので、もう一度お聞かせいただけますか。」
田中 「田中です。」
中沢 「私どもの店は初めてですか。場所はおわかりになりますか。」
田中 「はい。」
中沢 「それでは確認します。今週の土曜日の夜7時から4人で、よろしいですか。」
となる。

(神戸) カメラ/EPSON R-D1s レンズ/NOKTON classic 35mm F1.4
これは解答の一例で、他にも答えはある。しかし、ここでのもうひとつの注意は、あまり丁寧になりすぎても慇懃無礼になるということに気をつけなければならないということだ。言葉が足らないのも無礼であるが、有り余るのも無礼である。の回答の一例をみて、「ここはこういうほうがよいのでは?」と感じたところの言い回しをもう一度チェックしてみよう。もしかしたら、慇懃無礼になっているかも…。言葉の恐いところは、感覚に頼るがあまり、または、感覚の違いにより「足らない」のと「行き過ぎる(有り余る)」ことが多いということだ。正しい言葉遣いが薄れている今日、もう一度、言葉の本などを読むのも大切なことかも知れない…と、天を仰いで思うこと。
★前回のちょっと気になる「ことば」の話はここ(←クリック)

暖かい。「この下着はヌクイわ」 江戸時代には京都でアタタカイ、大阪でヌクイと言った。京都でもヌクイを使用するようになり、安原貞室の『片言』には、「あたたかなることをぬくきといふはよろしと云り」とある。ヌクタイのタイは、はなはだしいの意の接尾語。ヌクトイは天保年間ごろ葉江戸の言葉だった。ヌクナルは暖かくなるの意。「おじいちゃん、もうちょっとヌクナルと元気がでますのになあ」(『京都新聞・折々の京ことば』堀井令以知より)
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四方山話(87) ちょっと気になる「ことば」の話
バイト語

多くの会社が社員教育に時間を割かなくなった結果うまれた言葉に「バイト語」がある。入社後、即戦力での仕事を求められている者は、手探り状態の中、アルバイト先の先輩がオリジナルで使っている言葉を、社会人の言葉として受け止め手本にすることによってうまれた言葉といえる。今回は、その事例をあげての言葉遊び。次の【想定】と【会話】から、おかしいと思う言葉を正してみよう!というものだ。
【想定】
田中さん一家は、家族4人で今週の土曜日の夜、レストランで食事をすることになり、店に予約の電話を入れました。フロア係の中沢さんが電話をとりました。
【会話】
中沢 「もしもし、レストラン ぺぺロッチです。」
田中 「今週の土曜日の夜7時から4人で予約をお願いできますか。」
中沢 「はい。ではお客様のお名前様から頂戴できますか。」
田中 「○×△□・・・」(声が小さくて聞こえない)
中沢 「は? あの〜、声が小さいので、もっと大きな声で話してください。」
田中 「田中です。」
中沢 「こちらのお店は初めてですか。場所はご存知でいらっしゃるんですかねぇ。」
田中 「はい。」
中沢 「それではですねぇ確認します。今週の土曜日の夜7時から4人で、お間違いございませんでしたでしょうか。」
さて、【会話】の中の「おかしいと思うところ」はいくつあったでしょう。その箇所を指摘するとともに、正しい言葉遣いに直してみよう。もし、直す箇所がないとしたら、それは相当「バイト語」に侵食されているという証だ。

【会話】
中沢 「もしもし、レストラン ぺぺロッチです。」
田中 「今週の土曜日の夜7時から4人で予約をお願いできますか。」
中沢 「はい。ではお客様のお名前様から頂戴できますか。」
田中 「○×△□・・・」(声が小さくて聞こえない)
中沢 「は? あの〜、声が小さいので、もっと大きな声で話してください。」
田中 「田中です。」
中沢 「こちらのお店は初めてですか。場所はご存知でいらっしゃるんですかねぇ。」
田中 「はい。」
中沢 「それではですねぇ確認します。今週の土曜日の夜7時から4人で、お間違いございませんでしたでしょうか。」
と、下線部がおかしい箇所である。次にこの部分をどう直せばいいか…ということであるが、これは複数の答えがある。一般的な解答例を掲載する。
【解答例】
中沢 「はい、レストラン ぺぺロッチです。」
田中 「今週の土曜日の夜7時から4人で予約をお願いできますか。」
中沢 「ありがとうございます。ではお名前をお願いします。」
田中 「○×△□・・・」(声が小さくて聞こえない)
中沢 「恐れ入りますが、お電話が遠いようですので、もう一度お聞かせいただけますか。」
田中 「田中です。」
中沢 「私どもの店は初めてですか。場所はおわかりになりますか。」
田中 「はい。」
中沢 「それでは確認します。今週の土曜日の夜7時から4人で、よろしいですか。」
となる。

(神戸) カメラ/EPSON R-D1s レンズ/NOKTON classic 35mm F1.4
これは解答の一例で、他にも答えはある。しかし、ここでのもうひとつの注意は、あまり丁寧になりすぎても慇懃無礼になるということに気をつけなければならないということだ。言葉が足らないのも無礼であるが、有り余るのも無礼である。の回答の一例をみて、「ここはこういうほうがよいのでは?」と感じたところの言い回しをもう一度チェックしてみよう。もしかしたら、慇懃無礼になっているかも…。言葉の恐いところは、感覚に頼るがあまり、または、感覚の違いにより「足らない」のと「行き過ぎる(有り余る)」ことが多いということだ。正しい言葉遣いが薄れている今日、もう一度、言葉の本などを読むのも大切なことかも知れない…と、天を仰いで思うこと。
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天を仰いで思うこと てんやもん 2009/11/11 12:00 am
てんやもん
飲食店から買った食べ物。「テンヤモンばっかり食べてると体にようない」 店屋(てんや)は既製品や古物などを売る店。もとは飲食物を注文で作るのではなく、すでに作ってあるものを売るので用いた。間食のこともテンヤモンと言う。江戸時代に遊女をテンヤモンと呼んだのは、身を切り売りする者への蔑称であった。御所ことばで、ヤーというのは、物を売りにくる出入り商人を指した。(『京都新聞・折々の京ことば』堀井令以知より)
しばらくの間、コメント欄を閉じます。ご容赦ください。
四方山話(86)
ゴミに思うこと

京都市の家庭系のゴミは、「家庭ゴミ」「大型ゴミ」「資源ゴミ」と、大きく次の3つに分けられる。
「家庭ゴミ」は、週2回回収され、クリーンセンター(清掃工場)に集められ、鉄分を除きほぼ焼却される。京都市は「全量焼却主義」をとっており、家庭ゴミは全てを焼却処理している。焼却処理には(1)ゴミの減量化、(2)病原菌なども分解してしまうため衛生的、(3)分解速度が速いので、大量のゴミを処理するのに好都合、(4)副産物としての熱エネルギーの利用が可能というメリットがあると言われている。焼却後に発生した残灰は埋め立てられる。現在の埋立地は京都市伏見区の水垂処分場で、京都市の清掃工場から発生した焼却残灰はすべてここに埋め立てられている。
京都市で「資源ゴミ」として回収されているのは、缶・ビン・ペットボトルの3種類。従来、京都市では全てのゴミを焼却していたが、昭和62年から平成4年9月までに全市で空き缶の分別収集を開始した。さらに平成8年10月には空きビン回収を開始、平成9年10月からはペットボトルの分別収集を実施。但し、この3種は収集段階では区別されることなく、「資源ゴミ」としてまとめて回収されている。しかも家庭ゴミと同じ、パッカー車で回収を行なうため、ビンなども砕かれて収集されている。選別された缶・ビン・ペットボトルはそれぞれ業者に売却・引き取られる。
「大型ゴミ」は、大型ゴミセンターが電話申し込みにより適宜回収を行なっている。平成9年10月からは区役所やスーパー・コンビニなどで手数料券を購入し、それを大型ゴミに貼付する方法で、有料で収集を行なっている。パッカー車で破砕し、クリーンセンター(清掃工場)へ搬入され、焼却。残灰についての処理は家庭ゴミと同様。冷蔵庫などの4種類については家電リサイクル法(平成12年施行)ができ、新たにリサイクルが法制化された。

日々、我々が出したゴミの収集に頑張ってくれているゴミ収集車。日頃の世話には大変感謝しているが、その走行に寄せられる苦情は耐えないという。確かに、ちょっと恐いと感じる時もある。ゴミ収集の為に、過剰にスピードを出していたり、反対車線を逆走したり。時には、死亡事故につながっていることも少なくない。言葉は乱暴だが、「暴走ゴミ収集車(パッカー車)」の存在が恐怖を与えているのは間違いない事実だ。しかし、ゴミ収集車だけが悪いわけではない。消費者(ゴミの排出者)が、ゴミを少なくするなどの意識を持つことも必要なことだ。

(神戸) カメラ/EPSON R-D1s レンズ/NOKTON classic 35mm F1.4
家庭系のゴミとして出す場合には各自治体の分別方法に依拠してゴミを出すことが最低条件。京都市では「資源ゴミ」には缶・ビン・ペットボトルしか入れてはいけないのだが、注射針や布類なども運ばれてくることもある。定期収集のゴミに出す場合は、その自治体のルールにしたがった分別方法で排出する必要がある。また、自治体が回収するゴミで全ての分別ができればいいが、残念ながら、例えば京都市では缶・ビン・ペットボトルしか分別収集されていない。そのためプラスチックなどを分別しても意味がないということになる。従って、牛乳パック、トレイなどはスーパーなどの店舗前に置いてある回収BOXへ、古新聞紙、古雑誌、布類などは廃品回収へ出すことが必要。また、生ごみはコンポストに入れて堆肥化することも一つの手。他にも、ビールビンなどのリターナブルのビンを京都市の「資源ゴミ」として排出すると、リターナブルとしては使われず、砕かれて他のワンウェイのビンと同様に扱われることになる。そのためリターナブルビンは回収している店に持ち込むことが必要。このように自治体が分別収集することを待たずとも、各自で分別を行なうことでゴミの減量を行なうことが可能になる。現在のゴミ問題は、使い捨てを当然と思い、ゴミの処理は自治体の責任であると考えて自由にゴミを排出し続けてきた結果起こったものであると言える。この使い捨て文化を見直すためには、意識の変革が必要ではないか…と、天を仰いで思うこと。

飲食店から買った食べ物。「テンヤモンばっかり食べてると体にようない」 店屋(てんや)は既製品や古物などを売る店。もとは飲食物を注文で作るのではなく、すでに作ってあるものを売るので用いた。間食のこともテンヤモンと言う。江戸時代に遊女をテンヤモンと呼んだのは、身を切り売りする者への蔑称であった。御所ことばで、ヤーというのは、物を売りにくる出入り商人を指した。(『京都新聞・折々の京ことば』堀井令以知より)
しばらくの間、コメント欄を閉じます。ご容赦ください。
四方山話(86)
ゴミに思うこと

京都市の家庭系のゴミは、「家庭ゴミ」「大型ゴミ」「資源ゴミ」と、大きく次の3つに分けられる。
「家庭ゴミ」は、週2回回収され、クリーンセンター(清掃工場)に集められ、鉄分を除きほぼ焼却される。京都市は「全量焼却主義」をとっており、家庭ゴミは全てを焼却処理している。焼却処理には(1)ゴミの減量化、(2)病原菌なども分解してしまうため衛生的、(3)分解速度が速いので、大量のゴミを処理するのに好都合、(4)副産物としての熱エネルギーの利用が可能というメリットがあると言われている。焼却後に発生した残灰は埋め立てられる。現在の埋立地は京都市伏見区の水垂処分場で、京都市の清掃工場から発生した焼却残灰はすべてここに埋め立てられている。
京都市で「資源ゴミ」として回収されているのは、缶・ビン・ペットボトルの3種類。従来、京都市では全てのゴミを焼却していたが、昭和62年から平成4年9月までに全市で空き缶の分別収集を開始した。さらに平成8年10月には空きビン回収を開始、平成9年10月からはペットボトルの分別収集を実施。但し、この3種は収集段階では区別されることなく、「資源ゴミ」としてまとめて回収されている。しかも家庭ゴミと同じ、パッカー車で回収を行なうため、ビンなども砕かれて収集されている。選別された缶・ビン・ペットボトルはそれぞれ業者に売却・引き取られる。
「大型ゴミ」は、大型ゴミセンターが電話申し込みにより適宜回収を行なっている。平成9年10月からは区役所やスーパー・コンビニなどで手数料券を購入し、それを大型ゴミに貼付する方法で、有料で収集を行なっている。パッカー車で破砕し、クリーンセンター(清掃工場)へ搬入され、焼却。残灰についての処理は家庭ゴミと同様。冷蔵庫などの4種類については家電リサイクル法(平成12年施行)ができ、新たにリサイクルが法制化された。

日々、我々が出したゴミの収集に頑張ってくれているゴミ収集車。日頃の世話には大変感謝しているが、その走行に寄せられる苦情は耐えないという。確かに、ちょっと恐いと感じる時もある。ゴミ収集の為に、過剰にスピードを出していたり、反対車線を逆走したり。時には、死亡事故につながっていることも少なくない。言葉は乱暴だが、「暴走ゴミ収集車(パッカー車)」の存在が恐怖を与えているのは間違いない事実だ。しかし、ゴミ収集車だけが悪いわけではない。消費者(ゴミの排出者)が、ゴミを少なくするなどの意識を持つことも必要なことだ。

(神戸) カメラ/EPSON R-D1s レンズ/NOKTON classic 35mm F1.4
家庭系のゴミとして出す場合には各自治体の分別方法に依拠してゴミを出すことが最低条件。京都市では「資源ゴミ」には缶・ビン・ペットボトルしか入れてはいけないのだが、注射針や布類なども運ばれてくることもある。定期収集のゴミに出す場合は、その自治体のルールにしたがった分別方法で排出する必要がある。また、自治体が回収するゴミで全ての分別ができればいいが、残念ながら、例えば京都市では缶・ビン・ペットボトルしか分別収集されていない。そのためプラスチックなどを分別しても意味がないということになる。従って、牛乳パック、トレイなどはスーパーなどの店舗前に置いてある回収BOXへ、古新聞紙、古雑誌、布類などは廃品回収へ出すことが必要。また、生ごみはコンポストに入れて堆肥化することも一つの手。他にも、ビールビンなどのリターナブルのビンを京都市の「資源ゴミ」として排出すると、リターナブルとしては使われず、砕かれて他のワンウェイのビンと同様に扱われることになる。そのためリターナブルビンは回収している店に持ち込むことが必要。このように自治体が分別収集することを待たずとも、各自で分別を行なうことでゴミの減量を行なうことが可能になる。現在のゴミ問題は、使い捨てを当然と思い、ゴミの処理は自治体の責任であると考えて自由にゴミを排出し続けてきた結果起こったものであると言える。この使い捨て文化を見直すためには、意識の変革が必要ではないか…と、天を仰いで思うこと。


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天を仰いで思うこと 〜し 2009/11/09 12:00 am
〜し
理由を示す接続助詞。京都周辺では〜サケのほか、サケン、サキン、ハカイ、ハケ、シキャー、スキャーなどと言う。「雨が降るシ、傘持って行きや」サカイよりも「シ」の方が理由づけの程度が軽い。「そんなことするシ、怒られるのや」「ええ天気やシ洗濯しよう」「〜のとき、〜の折」の意の助詞シがある。「会社の帰りシ、寄ってくるわ」「帰りシナに」とシナを使うこともある。(『京都新聞・折々の京ことば』堀井令以知より)
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四方山話(85)
あかりの日に思うこと

ペダルをこぐ自転車型の室内用フィットネスバイクを見ると思うことがある。これに発電機を組み合わせたらどうだろう…ということだ。運動によるメタボ対策と発電の一石二鳥になるのではないか。その労力はどれほどのものになるのか想像できないが、白熱電球を点灯させるぐらいはできるであろう、と考える。

京都市内の「ひのでやエコライフ研究所」では自転車の後輪に付ける発電装置を貸し出しているらしい。研究所によると、白熱電球を1時間ともすのに自転車を51分もこがないといけないそうだ。「電気を起こす大変さを実感し、節電の大切さに思い至ってもらえれば」と同研究所。発電装置は学校や大学、地域のイベントなどに活用されているという。

(神戸) カメラ/EPSON R-D1s レンズ/NOKTON classic 35mm F1.4
10月21日は、あかりの日。発明家のエジソンが130年前に白熱電球を実用化した日にちなみ、日本電球工業会など照明関係の4団体が1981年に制定したとのこと。あかりは蛍光灯のほか、消費電力が少なく二酸化炭素を削減できるLED(発光ダイオード)電球も出ている。ひと汗かいて発電の苦労を体感したら、こまめに節電していこうという気になるのではないか…と、天を仰いで思うこと。

理由を示す接続助詞。京都周辺では〜サケのほか、サケン、サキン、ハカイ、ハケ、シキャー、スキャーなどと言う。「雨が降るシ、傘持って行きや」サカイよりも「シ」の方が理由づけの程度が軽い。「そんなことするシ、怒られるのや」「ええ天気やシ洗濯しよう」「〜のとき、〜の折」の意の助詞シがある。「会社の帰りシ、寄ってくるわ」「帰りシナに」とシナを使うこともある。(『京都新聞・折々の京ことば』堀井令以知より)
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四方山話(85)
あかりの日に思うこと

ペダルをこぐ自転車型の室内用フィットネスバイクを見ると思うことがある。これに発電機を組み合わせたらどうだろう…ということだ。運動によるメタボ対策と発電の一石二鳥になるのではないか。その労力はどれほどのものになるのか想像できないが、白熱電球を点灯させるぐらいはできるであろう、と考える。

京都市内の「ひのでやエコライフ研究所」では自転車の後輪に付ける発電装置を貸し出しているらしい。研究所によると、白熱電球を1時間ともすのに自転車を51分もこがないといけないそうだ。「電気を起こす大変さを実感し、節電の大切さに思い至ってもらえれば」と同研究所。発電装置は学校や大学、地域のイベントなどに活用されているという。

(神戸) カメラ/EPSON R-D1s レンズ/NOKTON classic 35mm F1.4
10月21日は、あかりの日。発明家のエジソンが130年前に白熱電球を実用化した日にちなみ、日本電球工業会など照明関係の4団体が1981年に制定したとのこと。あかりは蛍光灯のほか、消費電力が少なく二酸化炭素を削減できるLED(発光ダイオード)電球も出ている。ひと汗かいて発電の苦労を体感したら、こまめに節電していこうという気になるのではないか…と、天を仰いで思うこと。

