rrbのブログ - 今京都のエントリ
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今京都 疲労困憊 2008/03/27 12:05 am
ひろうこんぱい…すっかり疲れきって、くたくたになること。疲労のあまり弱りきること。
◇ちょっと予備知識 → 「困憊」は、くたくたに疲れて弱ること。「困負」と書くのは誤り。
類義語に精疲力尽(せいひりきじん)・満身創痍(まんしんそうい)・
満身傷痍(まんしんしょうい)がある。
左馬
うま年が巡ってくると、その年の年賀状の図案にきまって登場するのが「左馬(ひだりうま)」。一般に描かれる馬の姿と逆で、頭を右に、尻尾を左に駈ける馬であったり、「馬」という字を裏向けにした鏡文字であったり。この左馬が昔から縁起のいいしるしとされていた。
京都の繁華街・新京極に「左り馬」というお店がある。明治時代から店を構えるという老舗の化粧品店。場所柄か、昔から芸能界や舞台関係のお客が多いという。

「左馬」については、いろんなところに、いろんな言い伝えがある。
「左馬」の姿が「右に出るものなし」とか「馬は倒れるときに右に倒れ、左に倒れない」ともいわれている。
「うま」を逆から読むと「まう」となり、古来おめでたい席で舞われる舞いにつながるから縁起がいいとか、馬の字の下の部分が財布のキンチャクに似てお金が貯まるとか。
瀬戸や備前の窯元では、初窯で「左馬の茶碗」を焼いて成功を祈願し、将棋駒の産地では「左馬」を商売繁盛の守り駒として縁起物とする。
江戸時代の芸者さんは三味線の胴裏に逆さ文字の「左馬」を書いて、「寝やすいほうには寝ない」つまり「芸は売っても身は売らぬ」という心意気を示したなどという粋な話も残っているという。

この「左馬」を「わたくしどもが語源です」と言っているところが京都に存在している。上賀茂神社である。上賀茂神社で行われる競馬会(くらべうまえ)に語源があるという。
競馬会といえば「らちがあく」の語源とされる行事である。「らちがあく」ばかりではなく「左馬」もまた競馬会に語源ありということなのである。

競馬(くらべうま)は古くは宮中行事として、毎年5月5日に行われていた。平安時代に、競馬の開催地を宮中から他の場所に移そうとしたとき、御所の女房たちが占いをして、左方は御所から北へ向かう上賀茂神社へ、右方は御所から南に向かう石清水八幡宮(いわしみずはちまんぐう)へと馬を走らせた。勝ったほうで開催するというわけだ。そうして勝ったのが左方の馬で、競馬会の行事が上賀茂神社にやってきた。以来今日まで、競馬会の儀式の第一走は必ず「左馬」が勝つことが決まりとなっている。そこから「左馬」は縁起がいいとされるようになったのだという。

「左馬」の語源は一気に平安時代まで駆け上った。今年も来年も再来年も5月5日の競馬会第一走では「左馬」が勝つのである。
先に書いた「左馬」のさまざまな民間伝承は、いまひとつ、つかみどころがないともいえる。そこに上賀茂神社の話が加われば、「左馬」のパズルが次々とつながってくる。

古来より馬は、神馬として大切に扱われてきた。絵馬の奉納も各地にある。上賀茂神社の競馬の儀式は実際、全国各地の神社でいまも行われている馬を走らせる儀式のルーツとなっている。それらを背景として、京の都から全国各地に「左馬」の縁起が広まるにつれ、その土地土地の素朴な信仰が加味されて、さまざまな「左馬」縁起に育っていったのかもしれない。
左で思い出したことがある。尾頭付きの魚であるがお店にならんでいる大体の魚が頭が左になっているのと関連があるのだろうか。また、新たな疑問が脳裏をよぎる…困ったもんだ。
いずれにしても意外なことに語源が京都にあった言葉のお話vol.14…今京都。前回の語源は「たんぽぽ」(←クリック)。
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◇ちょっと予備知識 → 「困憊」は、くたくたに疲れて弱ること。「困負」と書くのは誤り。
類義語に精疲力尽(せいひりきじん)・満身創痍(まんしんそうい)・
満身傷痍(まんしんしょうい)がある。
左馬
うま年が巡ってくると、その年の年賀状の図案にきまって登場するのが「左馬(ひだりうま)」。一般に描かれる馬の姿と逆で、頭を右に、尻尾を左に駈ける馬であったり、「馬」という字を裏向けにした鏡文字であったり。この左馬が昔から縁起のいいしるしとされていた。
京都の繁華街・新京極に「左り馬」というお店がある。明治時代から店を構えるという老舗の化粧品店。場所柄か、昔から芸能界や舞台関係のお客が多いという。

「左馬」については、いろんなところに、いろんな言い伝えがある。
「左馬」の姿が「右に出るものなし」とか「馬は倒れるときに右に倒れ、左に倒れない」ともいわれている。
「うま」を逆から読むと「まう」となり、古来おめでたい席で舞われる舞いにつながるから縁起がいいとか、馬の字の下の部分が財布のキンチャクに似てお金が貯まるとか。
瀬戸や備前の窯元では、初窯で「左馬の茶碗」を焼いて成功を祈願し、将棋駒の産地では「左馬」を商売繁盛の守り駒として縁起物とする。
江戸時代の芸者さんは三味線の胴裏に逆さ文字の「左馬」を書いて、「寝やすいほうには寝ない」つまり「芸は売っても身は売らぬ」という心意気を示したなどという粋な話も残っているという。

この「左馬」を「わたくしどもが語源です」と言っているところが京都に存在している。上賀茂神社である。上賀茂神社で行われる競馬会(くらべうまえ)に語源があるという。
競馬会といえば「らちがあく」の語源とされる行事である。「らちがあく」ばかりではなく「左馬」もまた競馬会に語源ありということなのである。

競馬(くらべうま)は古くは宮中行事として、毎年5月5日に行われていた。平安時代に、競馬の開催地を宮中から他の場所に移そうとしたとき、御所の女房たちが占いをして、左方は御所から北へ向かう上賀茂神社へ、右方は御所から南に向かう石清水八幡宮(いわしみずはちまんぐう)へと馬を走らせた。勝ったほうで開催するというわけだ。そうして勝ったのが左方の馬で、競馬会の行事が上賀茂神社にやってきた。以来今日まで、競馬会の儀式の第一走は必ず「左馬」が勝つことが決まりとなっている。そこから「左馬」は縁起がいいとされるようになったのだという。

「左馬」の語源は一気に平安時代まで駆け上った。今年も来年も再来年も5月5日の競馬会第一走では「左馬」が勝つのである。
先に書いた「左馬」のさまざまな民間伝承は、いまひとつ、つかみどころがないともいえる。そこに上賀茂神社の話が加われば、「左馬」のパズルが次々とつながってくる。

古来より馬は、神馬として大切に扱われてきた。絵馬の奉納も各地にある。上賀茂神社の競馬の儀式は実際、全国各地の神社でいまも行われている馬を走らせる儀式のルーツとなっている。それらを背景として、京の都から全国各地に「左馬」の縁起が広まるにつれ、その土地土地の素朴な信仰が加味されて、さまざまな「左馬」縁起に育っていったのかもしれない。
左で思い出したことがある。尾頭付きの魚であるがお店にならんでいる大体の魚が頭が左になっているのと関連があるのだろうか。また、新たな疑問が脳裏をよぎる…困ったもんだ。
いずれにしても意外なことに語源が京都にあった言葉のお話vol.14…今京都。前回の語源は「たんぽぽ」(←クリック)。
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今京都 獅子奮迅 2008/03/26 12:05 am
ししふんじん…勢いよく突き進んで物事に対処するさま。激しく勇み立って突進すること。
◇ちょっと予備知識 → 「獅子」はライオン。「奮迅」は、激しく奮い立つこと。「獅子奮迅の活躍」などと使う。
類義語に猪突猛進(ちょとつもうしん)がある。
たんぽぽ
写真の被写体にもなる「たんぽぽ」。野に咲く草花の「たんぽぽ」は、漢字で書けば「蒲公英」。およそ「たんぽぽ」と読めないこの当て字も、大いに気になるところではある。「たんぽぽ」は英語で「ダンディライオン」。これも素敵。こちらは、たんぽぽのギザギザの葉がライオンのタテガミに似ているところからだという。

『語源大辞典』で「たんぽぽ」を調べると、「鼓を意味する小児語から名づけられた。つづみの音を写したのが命名の動機。タンポポと聞いた音に加え、手折った茎がつづみと似ているから転用したものであろう。つづみ草ともいう。」と書かれている。

幼い子どもには鼓の音が「タンポポ」と聞こえるというわけで、これは意外、初耳であった。また、「たんぽぽ」を摘んだとき、茎が二つに裂けると両端が反り返って、これが鼓の形と似ているという。

「たんぽぽ」は漢方薬にも用いられる。花が開く前に乾燥させて解熱剤や胃薬にするのだが、その漢方薬の名が「蒲公英」で「ほこうえい」と読む。この漢字が花の名前にも当てられた。

「打ち合わせ」で取り上げたように、雅楽のうち物は大陸からの伝来楽器である鞨鼓(かっこ)がもとになって、日本の鼓が生まれた。その鼓がタンポポタンポポと鳴り渡る。雅やかな楽器を打つ音が京童(きょうわらべ)の耳にはそのように聞こえてきたわけだ。思いもよらず「たんぽぽ」までが雅楽につながってしまった。

また、「たんぽぽ」の白い綿毛を見ると、ついフゥーっと吹きたくなる。あの綿毛に乗り、さらには風に乗って「たんぽぽ」の種は飛んでいき、あちこちに種をまく。その飛び回り方、広がり方はラテン語やフランス語で「自由意志、随意に、心任せに」を意味し、「ボランティア」の語源につながるという。「たんぽぽ」という言葉はなんと奥深いことか。
いずれにしても「たんぽぽ」は、意外なことに語源が京都にあった言葉のお話vol.13…今京都。前回の語源は「あかん」(←クリック)。
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◇ちょっと予備知識 → 「獅子」はライオン。「奮迅」は、激しく奮い立つこと。「獅子奮迅の活躍」などと使う。
類義語に猪突猛進(ちょとつもうしん)がある。
たんぽぽ
写真の被写体にもなる「たんぽぽ」。野に咲く草花の「たんぽぽ」は、漢字で書けば「蒲公英」。およそ「たんぽぽ」と読めないこの当て字も、大いに気になるところではある。「たんぽぽ」は英語で「ダンディライオン」。これも素敵。こちらは、たんぽぽのギザギザの葉がライオンのタテガミに似ているところからだという。

『語源大辞典』で「たんぽぽ」を調べると、「鼓を意味する小児語から名づけられた。つづみの音を写したのが命名の動機。タンポポと聞いた音に加え、手折った茎がつづみと似ているから転用したものであろう。つづみ草ともいう。」と書かれている。

幼い子どもには鼓の音が「タンポポ」と聞こえるというわけで、これは意外、初耳であった。また、「たんぽぽ」を摘んだとき、茎が二つに裂けると両端が反り返って、これが鼓の形と似ているという。

「たんぽぽ」は漢方薬にも用いられる。花が開く前に乾燥させて解熱剤や胃薬にするのだが、その漢方薬の名が「蒲公英」で「ほこうえい」と読む。この漢字が花の名前にも当てられた。

「打ち合わせ」で取り上げたように、雅楽のうち物は大陸からの伝来楽器である鞨鼓(かっこ)がもとになって、日本の鼓が生まれた。その鼓がタンポポタンポポと鳴り渡る。雅やかな楽器を打つ音が京童(きょうわらべ)の耳にはそのように聞こえてきたわけだ。思いもよらず「たんぽぽ」までが雅楽につながってしまった。

また、「たんぽぽ」の白い綿毛を見ると、ついフゥーっと吹きたくなる。あの綿毛に乗り、さらには風に乗って「たんぽぽ」の種は飛んでいき、あちこちに種をまく。その飛び回り方、広がり方はラテン語やフランス語で「自由意志、随意に、心任せに」を意味し、「ボランティア」の語源につながるという。「たんぽぽ」という言葉はなんと奥深いことか。
いずれにしても「たんぽぽ」は、意外なことに語源が京都にあった言葉のお話vol.13…今京都。前回の語源は「あかん」(←クリック)。
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今京都 橘中之楽 2008/03/25 12:07 am
きっちゅうのたのしみ…囲碁や将棋をする楽しみ。
◇ちょっと予備知識 → 昔、中国の人が庭の橘の木になっている大きな実を割ったところ、
どの実にも二人の老人がいて、将棋を楽しんでいた、という故事から。
類義語に橘中之仙(きっちゅうのせん)がある。
開花宣言。昨日の24日に京都地方気象台が発表。3月に入って暖かな気候が続いたため、平年より1週間早い開花となったらしい。京都市で最も早く開花したのは2002年の3月18日で、24日は4番目の早さだって。いよいよ春だね。
京ことば vol.8(最終回) vol.7はここ(←クリック)
「京ことば」特集もいよいよ最終回。というより、やっとという感じやね。
柔らかい響きの中にも、結構キッパリとした内容を含んでいることが多いとか、遠まわしにいうことが多いなど、その雰囲気は十分に理解していただいたのではないかと思う。
さて、最後の締めくくりを一気にしてしまおう。応答のことばとしては「へー」を「はい」の代わりに用いる。

「へーそーどす」「へーへー よろしオス」のように用いる。

「さよか」もそのひとつ。これは相槌を打つときに聞かれる。

「ああ、そう」という気持ちで「いや、ふーん」。

否定は「ううん」「なんえ」を前出しするが、「京ことば」では「へー」も否定の意味がある。

「へー そーどすけどな」「へー おーきに」も「はい、ありがとう」のほかに「ノーサンキュウ」の意味になることもある。

一人称代名詞は京都では「ワタシ」のほか「ウチ」「アテ」「ワテ」。二人称代名詞は「あんた」が多用され、「あんたはん」「あんたさん」「おうち」「おたく」となる。「あんさん」は商人用語。

などなど、「京ことば」について、ちょっと記載するつもりが、ぎょーさん書いてしもた。
えっ、内容が論文的でわかりにくいって!? そりゃ、かんにん。
ここまで なごーなる(長くなる)とは、ウチも思わんかったんえー…今京都。 ※写真は京都の町並みで本文とは関係ないのであしからず。
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◇ちょっと予備知識 → 昔、中国の人が庭の橘の木になっている大きな実を割ったところ、
どの実にも二人の老人がいて、将棋を楽しんでいた、という故事から。
類義語に橘中之仙(きっちゅうのせん)がある。
開花宣言。昨日の24日に京都地方気象台が発表。3月に入って暖かな気候が続いたため、平年より1週間早い開花となったらしい。京都市で最も早く開花したのは2002年の3月18日で、24日は4番目の早さだって。いよいよ春だね。
京ことば vol.8(最終回) vol.7はここ(←クリック)
「京ことば」特集もいよいよ最終回。というより、やっとという感じやね。
柔らかい響きの中にも、結構キッパリとした内容を含んでいることが多いとか、遠まわしにいうことが多いなど、その雰囲気は十分に理解していただいたのではないかと思う。
さて、最後の締めくくりを一気にしてしまおう。応答のことばとしては「へー」を「はい」の代わりに用いる。

「へーそーどす」「へーへー よろしオス」のように用いる。

「さよか」もそのひとつ。これは相槌を打つときに聞かれる。

「ああ、そう」という気持ちで「いや、ふーん」。

否定は「ううん」「なんえ」を前出しするが、「京ことば」では「へー」も否定の意味がある。

「へー そーどすけどな」「へー おーきに」も「はい、ありがとう」のほかに「ノーサンキュウ」の意味になることもある。

一人称代名詞は京都では「ワタシ」のほか「ウチ」「アテ」「ワテ」。二人称代名詞は「あんた」が多用され、「あんたはん」「あんたさん」「おうち」「おたく」となる。「あんさん」は商人用語。

などなど、「京ことば」について、ちょっと記載するつもりが、ぎょーさん書いてしもた。
えっ、内容が論文的でわかりにくいって!? そりゃ、かんにん。
ここまで なごーなる(長くなる)とは、ウチも思わんかったんえー…今京都。 ※写真は京都の町並みで本文とは関係ないのであしからず。
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今京都 一期一会 2008/03/24 12:05 am
いちごいちえ…一生にただ一度きりであること。人との出会いは大切にすべきだという戒め。
◇ちょっと予備知識 → 千利休の弟子、山上宗二のことば。「一期」は仏教で人が生まれてから死ぬまでの間。
どの茶会も、一生に一度と思って互いに誠意を尽くすべきだということ。
町並み






地蔵物語(152)

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今京都 多情多感 2008/03/23 1:52 am
たじょうたかん…感受性が豊かで、心を動かされやすいこと。感動しやすい気質。
◇ちょっと予備知識 → 「多情」は情愛を深く感じやすいこと。「多感」は感受性が鋭いこと。
町並み






地蔵物語(151)

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◇ちょっと予備知識 → 「多情」は情愛を深く感じやすいこと。「多感」は感受性が鋭いこと。
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