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そやさかい2009/06/04 12:00 am

やさかい
そうだから。ソヤはソーヤとも。中世にはソーダ、江戸時代にソージャ、幕末ごろソーヤになった。ソヤナー(そうだな)、ソヤテナ(そうだってね)、ソーカテ・ソヤカテ(それでも)、ソヤガナ(そのとおりだ)、ソヤナイ(そうではない)のように言う。サカイのもとはサケニ。サケニは理由を示す「けに」に「さ」をつけたもの。シケー、スケーなどとも用い、「さ」は故に、の意。(『京都新聞・折々の京ことば』堀井令以知より)

ばらくの間、コメント欄を閉じます。ご容赦ください。

茂川と鴨川と加茂川 (旧フォトブィレッジ 2007年6月27・28日掲載)
「北大路から鴨川の上流を…」と書くと「鴨川は間違い、正しくは賀茂川では?」とよく知っている人から指摘されそうだ。京都盆地に美しくYの字を描いて流れる川は、東に高野川、西に賀茂川。その二つの川が下鴨神社の南の三角州で合流すると、その後は鴨川と漢字を変えて、三条、四条へと流れていく。


(写真左手が賀茂川、右手が高野川。ここが合流地点となり、鴨川となる。)

川は京のまちと水のシンボル。それだけに賀茂川も鴨川も頻繁に使用されるからややこしい。ところが、ここに意外に事実がある。京都府の土木建築部河川課によると、川を管理する国も京都府も京都市もすべて「鴨川」で統一しており、「賀茂川」の字は一切使わないという。京都府の河川標識は、なるほど、表記は「一級河川 鴨川(加茂川)」。ご丁寧にカッコ付きで記載されている。橋の欄干には「賀茂川」の文字が…。裏側はひらがなで「かもがわ」と書いてある。





しかし、「鴨川」に統一するという漢字表記はあくまでも河川管理上のこと。鴨川と賀茂川を使い分けることで便利に暮らしているのも事実である。全て「鴨川」と表記するより、鴨川と賀茂川のほうが味わいがあるように思う。四季のある日本では使い分けをしたほうがいいような気がする。
実は、さらにもうひとつ気になることがある。それは「加茂川」という第3の表記。現在も京都バスに「加茂大橋」というバス停の名称が残っている。「加茂街道」があれば、「加茂川中学校」もある。「加茂川」という表記はいつどのようにして生まれ消えていったのか、この謎はこの先の課題としておきたい。ただ、先の「加茂大橋」というバス停の実際の橋の名は「賀茂大橋」となっている。







どの地域でも主となる川沿いには見られることだと思うが、この鴨・賀茂・加茂川においても、様々な光景が見られる。自転車で通り過ぎる人、散歩する人、ジョギングをする人、語らう人…様々な光景が目に飛び込んでくる。三味線を練習する人、尺八を練習する人、バイオリンを練習する人…川の水音に混じり、様々な楽器の音や人の歓喜の声が聞こえてくる。この川沿いから、世界に通用するカリスマが誕生するかも知れない。だから「かも」川。なんて寒いことを言うつもりは全く無い。(って、言ってる…アホや)







 ♪ やさしい雨の 祇園町(ギオンマチ)
    加茂の流れに写る あなたの姿
    あれは初めての恋
    見詰め合う 見詰め合う瞳
    あなたとふたり
と、南こうせつとかぐや姫の歌では「加茂」が使われている。「鴨」の一文字で統一表記をするのではなく、その場に応じた使い分けのほうが情緒があると思う「かもがわ」のお話。



それにしてもこの川沿いは、夜のトバリが降りる頃からカップルが等間隔で座る。誰が整理するわけでもないのに等間隔。それぞれの組が主役で、ふたりの世界へ。いつの日か、その主役になる日が来るのか…今京都。


 

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