rrbのブログ - 今京都のエントリ
ヘッダーナビゲーション
理不尽2009/05/02 12:00 am
りふじん…道理に合わないこと。また、むちゃなことを一方的に無理に押し通すこと。
◇ちょっと予備知識 → 類義語に不当(ふとう)・無理無体(むりむたい)がある。
対義語は正当(せいとう)・理路整然(りろせいぜん)。
しばらくの間、コメント欄を閉じます。ご容赦ください。
理髪店 (旧フォトヴィレッジ 2007年6月23日掲載)
「今京都」のために街撮りをしていると、理髪店が町の角地にあることが多いのに気がつく。これは「何かあるに違いない」と、さっそく調べてみると、予想通り理由があった。

そもそもは江戸時代の京の町づくりに由来する。江戸時代、京都ではどの町内も道の角々に木戸門(きどもん)をもち、夜になると町衆はこの木戸門をピシャリと閉めて、わが町内を自衛したという。つまり、木戸門を閉めてしまうと、その町内は外部からの侵入はもちろん、外部との接触を遮断した独立国家のようになってしまうということ。

京の町に頑丈な木戸門がたくさん作られるようになったのは、百鬼夜行の戦国時代。戦さ続きで治安は乱れ、いつ盗賊がやってくるかわからないという危機感が、町衆を自主防衛に向わせた。町衆が次第に富を蓄え、力を持ち始めた江戸時代後半には、高さが3mもあるような堂々たる木戸門を町内ごとに構えていたという。

この木戸門には小さなくぐり戸がついていて、木戸門の横には番小屋があり、番人が寝ずの番をしていた。その番小屋に続いて地蔵堂や髪結い床が門のそばにあった。また、コミュニティセンターとしての機能を持つ町会所もあった。その町会所を管理するのは髪結い床を営む人の役目。

床屋談義という言葉があるとおり、髪結い床は当時からいろんな情報が集まる場所として、町会所に附属するコミュニティ施設とされていた。これらは全て町内の共有施設・共有財産である。木戸門や道路、その両端についている溝でさえも同じく共有のものとして、町内で維持管理・清掃にあたる。こうして町内における自治管理システムが徹底し、町衆は高度な自治意識を育んでいた。

この髪結い床が江戸時代から明治に引き継がれ、現在も理髪店として営業している。これが京都の理髪店が町の角にあることの多い理由だという。この木戸門の跡は今では見ることができないが、町角に残っている理髪店を見れば、このあたりに木戸門があったのだろうと推測することができるからちょっと楽しい。これがきっかけで、今では掲載していないが「床屋物語」シリーズを組んだ、という京の街のお話…今京都。

◇ちょっと予備知識 → 類義語に不当(ふとう)・無理無体(むりむたい)がある。
対義語は正当(せいとう)・理路整然(りろせいぜん)。
しばらくの間、コメント欄を閉じます。ご容赦ください。
理髪店 (旧フォトヴィレッジ 2007年6月23日掲載)
「今京都」のために街撮りをしていると、理髪店が町の角地にあることが多いのに気がつく。これは「何かあるに違いない」と、さっそく調べてみると、予想通り理由があった。

そもそもは江戸時代の京の町づくりに由来する。江戸時代、京都ではどの町内も道の角々に木戸門(きどもん)をもち、夜になると町衆はこの木戸門をピシャリと閉めて、わが町内を自衛したという。つまり、木戸門を閉めてしまうと、その町内は外部からの侵入はもちろん、外部との接触を遮断した独立国家のようになってしまうということ。

京の町に頑丈な木戸門がたくさん作られるようになったのは、百鬼夜行の戦国時代。戦さ続きで治安は乱れ、いつ盗賊がやってくるかわからないという危機感が、町衆を自主防衛に向わせた。町衆が次第に富を蓄え、力を持ち始めた江戸時代後半には、高さが3mもあるような堂々たる木戸門を町内ごとに構えていたという。

この木戸門には小さなくぐり戸がついていて、木戸門の横には番小屋があり、番人が寝ずの番をしていた。その番小屋に続いて地蔵堂や髪結い床が門のそばにあった。また、コミュニティセンターとしての機能を持つ町会所もあった。その町会所を管理するのは髪結い床を営む人の役目。

床屋談義という言葉があるとおり、髪結い床は当時からいろんな情報が集まる場所として、町会所に附属するコミュニティ施設とされていた。これらは全て町内の共有施設・共有財産である。木戸門や道路、その両端についている溝でさえも同じく共有のものとして、町内で維持管理・清掃にあたる。こうして町内における自治管理システムが徹底し、町衆は高度な自治意識を育んでいた。

この髪結い床が江戸時代から明治に引き継がれ、現在も理髪店として営業している。これが京都の理髪店が町の角にあることの多い理由だという。この木戸門の跡は今では見ることができないが、町角に残っている理髪店を見れば、このあたりに木戸門があったのだろうと推測することができるからちょっと楽しい。これがきっかけで、今では掲載していないが「床屋物語」シリーズを組んだ、という京の街のお話…今京都。


このエントリーの情報
トラックバックping送信用URLを取得する
このエントリは以下のURLにトラックバックしています。
- http://photo.blogmura.com/rpc/trackback/48940/p1l5ji5ihnsm 2009-05-02/00:19:19
- http://photo.blogmura.com/rpc/trackback/540/p1l5ji5ihnsm 2009-05-02/00:19:19
- http://photo.blogmura.com/rpc/trackback/539/p1l5ji5ihnsm 2009-05-02/00:19:19
- http://photo.blogmura.com/rpc/trackback/70367/p1l5ji5ihnsm 2009-05-02/00:19:18
- http://photo.blogmura.com/rpc/trackback/538/p1l5ji5ihnsm 2009-05-02/00:19:18
- http://photo.blogmura.com/rpc/trackback/68842/p1l5ji5ihnsm 2009-05-02/00:19:18
- http://photo.blogmura.com/rpc/trackback/9829/p1l5ji5ihnsm 2009-05-02/00:19:18
- http://photo.blogmura.com/rpc/trackback/68969/p1l5ji5ihnsm 2009-05-02/00:15:55