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猛暑+節電

投稿日時 2011-9-22 0:36:12
執筆者 rrb
暑+節電
猛暑と節電、「涼」をとる方法は色々あるけれど、暗闇の増した夜の定番の一つは怪談話だろう。
子どもの頃、近所のおばあちゃんが、縁側でよく話してくれた。その当時の内容は、人より動物モノが多かった。当然、人の秩序・道徳・行儀のシツケに関するものが多かった。怪談話で「涼」をとるという狙いではなく、常識を備えた大人への成長助成(訓戒)という感だ。善し悪しは別として、子どもを恐怖に包み、人道を外れないように仕向けていたのは否定できないことだ。


カメラ/EPSON R-D1s  レンズ/NOKTON classic 35mm F1.4

現在の怪談は、かつての柳の下から、学校やテレビ、携帯電話に「活躍」の場を移しているが、子どもたちや若者たちの人気が衰退することはないようだ。また、怪談は時として、社会現象にもなっている。口裂け女、人面犬、トイレの花子さんなどは、大人も巻き込んだ騒動に発展したことは、まだ記憶に新しい。
学校の怪談を、心理学や社会病理の視点で分析した著書『怪談の心理学』によれば、子どもたちの社会に対する不安や恐怖、不満が高まった時、社会変動の予兆としてこうしたデマが流布するのだという。オイルショックによる産業構造の激変が口裂け女を、バブル崩壊による不況が人面犬を生み出した。いわば暗いヒーローである。今も子どもたちの間で暗いヒーローが生まれているのだろうか。巨大な震災被害やいまだ収束しない原発事故、放射能汚染の不安など現実の恐怖が強すぎると、生まれないのだろうか。「デマが力をうるのは、体制が本当の情報を伝えていないと大衆が疑惑を持つ時」だと同書は指摘しているという。


カメラ/EPSON R-D1s  レンズ/NOKTON classic 35mm F1.4

事実や現実に直面すると、人はそれらを受け入れ、乗り越えようとし、暗いヒーローを登場させるということなのだろう。 しかし、事実や現実が閉ざされ、見えない状態では、不安だけが募り、暗いヒーローを登場させるどころではない。暗いヒーローは心のゆとりの象徴であり、これが人の心理かも知れない。今、暗いヒーローが登場していないということは、事実や現実が閉ざされたままだということかも知れない。早く暗いヒーローが登場する(事実お現実が公になる)ことを願いたいものだ。


カメラ/EPSON R-D1s  レンズ/NOKTON classic 35mm F1.4

よくよく考えると、最も怖いのは「人の心」だ。安直に人を信じると足元をすくわれ傷つく。傷つかまいと心を閉ざせば、冷ややかな無感情な自分がいる。「攻撃は最大の防御なり」・・・やはり我慢することなく徹底的にやるべきときはやるべきなのだろう。「仏の顔も三度まで」、いやいや「ほっとけの態度も三度まで」にしよう。それが意外にも心地がよい「涼」となることが多い…ということで、今回のお話はおしまい。どうも、おやかまっさんどした。


 




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