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投稿日時 2010-8-21 0:00:00
執筆者 rrb
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1990年の経済のグローバル化から日本の企業(会社)のあり方が大きく変化した。変化の一番の特徴は「年功序列と終身雇用」の崩壊であろう。それらが崩壊し、「実力主義」が囁かれ、企業戦術のひとつとして低賃金化競争へと変わっていった。この企業戦術が変化したが、変化が追いついていないものがひとつあると感じる。それは、「企業戦士の意識」だ。



「実力主義」になったその瞬間から、今までのことは一度リセットしなければならないはずだ。果たしてリセットできているのであろうか。つまり、「部長」「次長」「課長」などの管理職のその地位は「実力で掴んだものなのか」それとも「年功序列で掴んだものなのか」を自問自答する必要があるのではないか、ということだ。その地位が「実力で掴んだもの」とするならば、「どんな功績で掴んだのか」とさらに問わなければならない。おおよそは、ルーチンを無難にこなしていただけというのが実体ではないだろうか。「ルーチンを無難にこなしていただけ」や「人当たりがよい」だけでは実力とは言いがたいものがある。その企業内での実力とは何かを正しく定義しなければ、「実力主義」の導入は難しい。明確な尺度は、企業に損失を与えないのは当り前の能力であり、企業戦士としての当然の資質。それを実力としてはいけない。「企業にとって有益となる何かを残したか」「企業にとって有益となる何かを作り上げたか」を問うべきであろうと考える。
さらに、この尺度の評価に対しては「誰が評価するのか」ということを指摘する輩がいる。「誰々」という個人が評価をするものではない。評価は必然的についてくるものではないだろうか。その企業内の他者が必然的にその存在を認めてくる、それが本物の評価であると考えている。


(神戸) カメラ/EPSON R-D1s  レンズ/NOKTON classic 35mm F1.4

こういう話をすると類漏れなく批判が集中する。最近は、その批判がひとつの快感ともなっている自分が怖い。快感となっているが別に変態ではない。批判があると「会話ができる」から嬉しいのである。また、批判は、「自分の理念」に対する意見でもあるから「自分の理念」を問いただす機会にもなる。「理念のない仕事はしたくない」というのが本音であり、理念だけではなく行動力が伴わなければ「力」とはいえない、というのも信念である。簡単に表現すると、「理論知ばかりではなく、実践知を持ってこそ実力となっていく」ということであり、それが自分の究極の信念でもある。
さて、改めて問いたい。
「あなたはあなたの属する企業にとって有益となる何を残すことができる?」
「あなたが、『この指とまれ』と指を差し出した場合、とまってくれる人がいると確信できているか?」



ツラツラと哲学者のような内容を書き綴ったが、さらに一言付け加えたい。「どうすればうまくいくかではなく、うまくいかないときにどうするか」が「実力」のひとつではないかとも考えている。さて、自分自身を振り返り、これらのことを改めて自問自答をしてみよう…と、天を仰いで思うこと。


 




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