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ひしはなびら

投稿日時 2010-2-3 0:00:00
執筆者 rrb
しはなびら
菱餅(ひしもち)。御所ことば。白い餅に菱形の薄赤の餅を重ねて入れ、タタキゴン(たたき牛蒡)を挟む。宮廷の『お湯殿の上の日記』には「四季の間にてひしはなびらのかちんにて御いわゐまいる」とある。御所の鏡餅には葩(はなびら)という薄い丸餅が12枚、菱餅が12枚載せてあり、ヒシハナビラ・ヒシガチン・オヒシともいう。円形の薄い求肥餅の中に白味噌餡と細い牛蒡の甘煮を挟み、二つ折りにした和菓子のことも。(『京都新聞・折々の京ことば』堀井令以知より)

ごめかごめ(童謡物語第15弾) vol.3 vol.2はここ(←クリック)
「かごめ」の遊びも昔は、真ん中に座るのは、霊媒師や呪術師だったりしたという。物事を占ったり、判断したりする際にこの遊びの方法を使った、とする考えも残っている。「こっくりさん」などと同じ類だ。ひとりを中心に周囲を回ることにより、中にいる人間の霊力がますます高まっていく。そのため、周りを回る人たちの考え方や心の内のもの、つまり霊魂が中にいる人の体内に入りやすくなるとされたのだ。



この遊びから「かがめ」ではなく「囲め」が転じたものともされる。囲むことによって霊を外に出さない、周りをグルグルと回って隙間をなくし、霊を中に封じ込めることにより占ったり、物事を当てたりしたというわけだ。
 ♪ うしろのしょうめん だーれ
簡単にいえば、これは遊びやゲームというより、テレパシーで後ろの正面にいる見えない人を当てるという一種の神事でもあった。しかし、現在一般的にいわれているのは「かごめ」は「かもめ」の転化のことで、つまりこれは鳥のことを指しているという説である。だから
 ♪ かごの中のとりは
や、鶴に引っかかってくるという見方だが、どうもこれは唐突すぎる。愛宕神社の「籠の中の鳥」の彫刻に描かれているのも、かもめではなく鶏だった。「かごめ」なのだから文字どおり「籠目」、籠の編み目のことだとする有力説もある。実際、広辞苑などで見ても「かごめかごめ」の遊戯は、漢字で書くと「籠目籠目」とされ「囲囲」とも「鷗鷗」とも書かない。



籠目の紋は、籠を編めば自然と浮かびあがる正六角形である。ユダヤの紋章と同じ型をしているためか、宗教の中でよくこの歌が取り上げられたりもされる。ここが「かごめかごめ」の歌をより神格化させ、その不思議が静かにずっと長い間、すたれずに遊び続けられた最大の理由かもしれなた。その「かごめかごめ」の記述で、もっとも古いとされる資料が1779(安永8)年に発刊された黄表紙「かごめかごめ籠の中の鳥」。この書き出しは「むかしむかしより 言い伝えし かごめかごめの 物語は」とされている…今京都。(続く) ※写真と本文は関係ないのであしからず。


 




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