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はたのあば

投稿日時 2009-11-27 0:00:00
執筆者 rrb
たのあば
京都・右京の高雄や梅ヶ畑から梯子や鞍掛を売りに来る女性のこと。「梯子に鞍掛いらんかえー」と呼び売りしながら京都市内を歩いた。「畑のおばさん」の意味から。京都ではかつてオバをアバと呼ぶことが多かった。頭の上に「輪」と称する布製の敷物を置き、その上に梯子や鞍掛をのせていた。そうした風景は、今では見つけにくい時代になった。(『京都新聞・折々の京ことば』堀井令以知より)

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方山話(93)
紅葉の季節に思うこと



大木になるケヤキだが、葉は小ぶり。並木道や公園ではらはらと落ちカサコソと舞う。その様子を見ていると、澄んだ空気の流れがよく分かる。手入れされたカエデの名所だけでなく、街中が紅葉、黄葉、落葉のころとなった。



秋風の吹きにし日より音羽山峰のこずゑも色づきにけり(紀貫之)。山はいうまでもなし。職場の窓から見渡せる山は、北の方角の左側から染まりだした。右からもえた春を思い出しては、興に入る。「哲学の道」の石畳沿いに植えた下草の養生のため、一部区間を立ち入り禁止になっていたが、それを解除するという。下草は、樹勢の衰えたサクラの根が踏まれて傷まないよう地面を覆う。とはいえ、錦秋のころまで養生していては無粋とされる。


(神戸) カメラ/EPSON R-D1s  レンズ/NOKTON classic 35mm F1.4

しかし昨年、サクラが咲く前に植えて開放したところ、踏まれてだめになった。天皇、皇后両陛下が近くの霊鑑寺を訪れて「京都はモミジがよろしいね」とされた。最近、修学旅行の女生徒らが、下草を踏まないよう一列になって石畳を歩く光景を目にするという。「踏まないで」と訴える立て札の効果もあるが、心のはやる春とは違い、紅葉の秋は、人を優しい気持ちにするのではないか…と、天を仰いで思うこと。


 




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