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拱手傍観
投稿日時 2008-7-8 0:14:08
執筆者 rrb
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きょうしゅぼうかん…行動すべきときに何もせず、ただ傍らで手をこまねいて見ていること。高みの見物を決め込むこと。 ◇ちょっと予備知識 → 「拱手」は両手を胸の前で組み合わせる礼。転じて手を組んで何もしないこと。 類義語に隔岸観火(かくがんかんか)・袖手傍観(しゅうしゅぼうかん)・ 冷眼傍観(れいがんぼうがん)がある。
お猿のかごや (童謡物語第13弾) vol.3 vol.2はここ(←クリック) さて、続き。 きつねに遭わないために小田原提灯をぶら下げていたにもかかわらず、どうしてそのお客がキツネでなければならないのか…それはこういうことだ。

かごやが提灯に灯りを入れて走るのは、月に数えるだけしかない。久方ぶりの夜のお客を乗せて、かごやは、 ♪ エッサ エッサ エッサホイ サッサ… と箱根の山を走っていく。 だんだんあたりは暗くなる。人の気配すら感じない。夜という名の闇が刻一刻と迫ってくる。箱根の街道は石敷きになっている。

♪ そらそら小石だ つまづくな… 里から山を見ていた人が急にさけんだ。 「きつね火だ」 きつね火は別名「鬼火」という。お化けが出てくるときには不可欠なあの火の玉、人魂といわれるものである。 かごやは走っているわけであるから提灯の火が揺れる。その揺れた提灯の灯が人魂に見えた。木々の合間から見える提灯の灯は行列のようにも見える。

「きつねの嫁入りだぁ」 立ち止まってみていた人は各々に叫ぶ。 かごやは必死に走っている。乗ったお客の女は「きつねに遭いませんように…」と願掛けしながら目をつぶっている。 かごやが女のお客に向って 「お客さん、宿が見えてきましたよ」 と声をかける。

恐る恐る女の客は目を開けた。遠くにぼんやりと宿の灯りが見えてきた。 ♪ ちらちらあかりは 見えるけど 向こうのお山は まだ遠い… のである…今京都。(続く) ※写真は京都の町並みで本文とは関係ないのであしからず。

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