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一日之長

投稿日時 2008-5-8 0:11:02
執筆者 rrb
ちじつのちょう…1日先に生まれて、ほんの少し年齢が上であること。そのことから、ほかの人より経験が長く、技能などが少し優れていること。亀の甲より年の功。
◇ちょっと予備知識 → 年長者や古参者が自分の力を謙遜するときに使う。

坂神社御手洗井
祇園祭の宵々山(7月15日)から還幸祭(同24日)の間だけ開放される井戸がある。オフィスビルが立ち並ぶ一角。



鍵がかかった木の柵の中に、しめ縄で飾られた石の鳥居があり、額には「八坂神社御手洗井」と記されている。鳥居の奥に井戸があり、くみ上げた水が絶えることなく流れ出ている。以前にも掲載(←クリック)したが、再度、掲載したい。



この地には、かつて祇園御旅所があり、祭られている牛頭(ごず)天皇に、毎日この井戸の水を霊水として供えていたという。1568(永禄11)年に御旅所を移転させた織田信長も、水質が良いため、祇園祭の間は井戸を開放させたとされる。



管理しているのは、井戸が町名の由来になった「手洗水町」の人たち。烏丸四条の交差点から北へ約100mの中京区烏丸通錦小路上ルにありオフィス街に位置するため、手洗水町内の会員は会社ばかりで、各社の担当者が世話をしているという。



毎年7月15日に、遙拝式という井戸開きの儀式を営み、しめ縄を新調して、ちまきやトビウオの干物を供える。小規模だが町内にとっては祇園祭の大事な儀式。



また、一説によると八坂神社の本殿の下には井戸があり、この井戸とつながっているという。
江戸時代の「都名所図会」には「祇園の宝殿の中には竜穴ありとなん。延久年間(1069-79)のころ、梨本の座主その深さをはからんとければ、五十丈にもおよびてなお底なし」とあり、現在もあるとされている八坂神社の龍穴の話が形をかえ、町衆に伝わったのかもしれない。



1970(昭和45)年ごろまでは、長刀鉾のお稚児さんが15日の昼すぎに御手洗井で手を清めてちまきを奉納し、下京区烏丸通仏光寺下ルの大政所御旅所(←クリック)で長刀を納めたという。



豊かな水をたたえる井戸だが、地下鉄東西線の工事で一度水脈が途絶えたという。新たにボーリングをして、井戸は復活した。



土用の日に、「あんころもち」と一緒にこの水を飲むと一年間、病気をしないという言い伝えもある。今年の祇園祭に、一度訪ねてみようと思う…今京都。

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