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三猿(さんざる・さんえん)

投稿日時 2017-7-21 0:00:00
執筆者 rrb
日光東照宮にある「三猿」。実は合計8面で形成され、人の生涯の生き方を教える手本と言われているのは有名な話。それぞれの面は次のとおり。

1面:親猿が子猿の今後の将来(人生)を見つめている様子(赤子の時期) 親子の猿。母猿が手をかざして子猿の将来を案じて見ている様子と言われている。

2面:見ざる、言わざる、聞かざる(幼少の時期) 「聞かざる、言わざる、見ざる」の順番だが、叡智の3つの秘密を示しているという。この2面に登場する3匹の猿はまだ幼い子ども猿。本来の意味は、「子どものときは、世の中の悪いことを見たり、聞いたり、言ったりしないで、素直なまま育ちなさい」という教育論的なものだという意見と、大人になってからの処世術で余計な事は見たり聞いたりしても、むやみに他人に言ってはいけないと言う戒めだという説もある。

3面:座っている姿の猿(青年の時期) 座っている猿の姿。一人立ち直前の姿を表していると言われている。

4面:大きな志を抱いて、天を仰いでいる様子の猿(大人の時期) 若い猿が大きな志を抱いて天を仰ぐ姿。青い雲が「青雲の志」を暗示していると言われている。

5面:人生における最大の悩みを抱え込み、下を見ている猿(大人の時期・仕事で悩む) 人生に挫折する厳しさを味わっている姿で、そんな時も励ましてくれる友や仲間が大切だと言う教えという。

6面:物思いにふける猿(大人の時期・恋に落ちた猿) 若い猿も恋の季節がやってきて物思いにふけっている状態の猿とのこと。

7面:恋が成就して結婚した猿(大人の時期・人生のパートナーを得る) 結婚した2匹の猿。大きな荒波の彫刻は、これから訪れる荒波で夫婦で乗り越えて行くと言う教えを表しているという。

8面:身ごもってお腹が大きくなった猿(大人の時期・結婚後、子供ができる) 色々経験を積み、やがて大人になり、次の世代の子供を宿し母となって一面に戻る。

さて、2面目の「三猿」。中国では「4匹の猿」で1つの意味合いを成し、「三猿」ではなく「四猿(しざる)」というそうだ。中国の四猿が指し示す「意味・由来・歴史」だが、中国では、4匹目の猿を「せざる」と呼んでいたそうだ。その意味は、「せざる=しない(=浮気をしない)」ということ。「余りある欲は、災いをもたらす」ということで、4体目の猿は、股間を両手で覆っているらしい。今、日本は「不倫ダメダメムード」が蔓延している。股間を両手で覆う4体目の猿が必要な状態だ。このムードに乗って、日光東照宮の三猿が四猿になるということはないのか…と、天を仰いで思うこと。

四猿、いいねぇ。日光東照宮に行ってみたいね





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