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過去

投稿日時 2017-3-31 0:00:00
執筆者 rrb
アドラー心理学は次のようにいう。
人間は、過去の「原因」に突き動かされる存在ではなく、現在の「目的」に沿って生きている。過去の出来事によって決定されるのではなく、その出来事に対して「どのような意味を与えるか」によって、自らの生を決定している。自分の人生を決定するのは、「いま、ここ」を生きる自分。人間は誰もが「自分」という物語の編纂者であり、その過去は「いまの自分」の正統性を証明すべく、自由自在に書き換えられていく。人は過去に起こった膨大な出来事のなかから、いまの「目的」に合致する出来事だけを選択し、意味づけをほどこし、自らの記憶としている。いまの「目的」に反する出来事は消去するのである。つまり、自分の「いま」が過去を決めている…と。
ちょっとややこしいかも知れないが、なんとなく理解できる。先日、中学の友だち3人と数年ぶりに会った。ひとりが「いまこうして話してると中学の頃にすんなり戻れるけど、毎日がどうだったか…は、さっぱりわかんない」と言った。確かにそうだ。ひとつひとつの共通する出来事はそれらしく思い出して語っているが、その経緯は「本当にそうなのか…」と不明なことが多い。「海に行った」のは事実としてあるが、どういう経緯で海に行くことになったのか…は誰もわからなかった。人の記憶ってそんなもんなんだ。たまたまアドラー心理学の本を読んだ後だったので、会話中でもアドラー心理学のことを考えていた。《その過去は「いまの自分」の正統性を証明すべく、自由自在に書き換えられていく》というのはあり得る…と、天を仰いで思うこと。

アドラー心理学は個人心理学とも言われるよね





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