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日数を限って祈願/安祥院・日限地蔵(ひぎりじぞう)

投稿日時 2016-5-9 0:00:00
執筆者 rrb
観光客でにぎわう京都市東山区の五条坂。その途中にある安祥院は、通称「日限(ひぎり)さん」と呼ばれる。境内の西側に立つ地蔵堂に「日限地蔵」が安置され、日を限って願い事をすると開運、厄よけ、安産など諸願がかなうと伝わる。

高さ2.6mの金銅製で、おだやかな表情を見せる。地蔵の背面には、安祥院をこの地に建立した正禅上人が1730(享保15)年に作った、と刻まれている。1728(享保13)年、霊元法皇の女官が病気で亡くなった時、正禅上人が供養した。その後、法皇は上人から地蔵建立の願いがあることを聞き、白銀や鏡を寄進し、それが基で地蔵ができたという。いつから、なぜ日限地蔵と親しまれるようになったのかは定かではないが、明治前期に亡くなった住職のころに、名前が広まったのではないかと推測されている。

地蔵堂の壁には「謝恩」と題した額が掛かる。1928(昭和3)年に夫婦とみられる京都市内の2人が、13歳の女性の病気治癒を感謝したものだという。内容は「○○は6年間にわたり、骨折によってうみが出る難病を患い、人為のすべてを尽くしても治せなかった。昭和3年4月に日限地蔵に『本年中に治癒してください』と祈願すると、不思議なことにその年の10月15日にうみが出るのが止まった」という。

願いごとで限る日数は特に定められておらず、願う人が決めるという。寺で祈願を受け付けて住職が代わりに念じることもある。住職は約20年間にわたり、参拝者の願いや悩みを聞いてきた。内容は、昔から変わらず健康や恋愛などが多いが、時代を反映してか、近年は人間関係のトラブルも増えているという。人には努力で動かしがたいことがある。その時には、お地蔵さんの後押しを願うしかない。地蔵堂にいくつも飾られたお礼のよだれ掛けや提灯が、地蔵への信仰のあつさを今に伝える。

また正禅上人は草根木皮を常食とする難行を行い、安祥院の本尊の阿弥陀(あみだ)如来像を含む「洛陽六阿弥陀巡拝」を創設した。さらに境内にある高さ10mの山桜は京都市の保存樹に指定されている…という今京都。




《京都・安祥院》

日を限ってのお願い、rrbは何を祈願した? まさか写真撮りに行っただけではないよね?





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