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八つ当たり風潮

投稿日時 2016-5-2 0:00:00
執筆者 rrb
現代社会は何処彼処で不機嫌さの“とばっちり”を受けることが多くなった。たしなめるように事実確認しても、興奮し主張はエスカレートしていく。時として暴走する八つ当たりは、物事の本質的な改善にはつながらない。ある本には次のようなことが掲載されていた。

30年前の日本―銀行の窓口でも、スーパーのレジでも、列車が遅れて到着しようが、ともかくひたすらそれを甘受する。辛抱強く、並んで自分の番が来るまで待つ。
20年前からの日本―「業務連絡、業務連絡。□□さん、△△番レジにお回りください」 こういうアナウンスを頻繁に耳にする。これは「早くしろよ」という怒声が飛ぶか、「もう一つ窓口をあけろ」という要求が出ることに呼応するものだ。

最近、日本のサービス過剰ぶりの異常さと、不機嫌な気分が漂っている。次は、その例だ。

いつもその店に牛丼を食べに来る初老の男性。接客マニュアルどおりに牛丼、みそ汁を配置して出す。その男性は左利きなので、自分で並べ直してから食べる。ある日、その男性が突然、店員に怒り始める。「おまえは俺がいつもここに食べに来ていることを知っているやろ? なんで俺のクセをわかって並べ直して出さないんだ!」と。

世の中の不機嫌な気分が醸し出す八つ当たり的なものだ。ストレス社会ともいわれる現代社会の特徴だろうか。熊本地震に関連した芸能人のSNSへのバッシングなんかもその一連かもしれないが過剰すぎる。先日掲載したように「 不謹慎狩り 」という言葉まで誕生し、ワイドショーで取り上げている。

あるコメンテーターは、掲載した芸能人に向かって「何がしたいのでしょうねぇ?」と言っていた。耳にした途端、「そのコメントいる?」と突っ込んでしまった。熊本に対して支援や応援をしたいからSNSに投稿しているだけではないか。バッシングを受けたSNSをいくつか拝見したが、震災関係者を誹謗中傷するようなものは一切なく、当然、あざ笑うものでもない。それぞれが、それぞれのやり方で一生懸命応援していることは否定できない事実であり、十分伝わるものであった。

しかし、そう取らない。ワイドショーにおいても、番組へのバッシングを恐れてのことなのか不明だが、バッシング側の肩を持つような印象だ。これが今の日本の実態だと思うと、嫌になる。これらすべてが、本当に、ストレス社会といわれる現代社会に漂う空気のせいなのか。そういう言い訳をしているにすぎないのではないか。せめて自分を見失わないように生きていきたい、と改めて思った…ということで、どうも、おやかまっさんどした。


《京都・嵯峨野・愛宕念仏寺》

rrbの気持ち、わかるなぁ…。何かあるとすぐに他者のせいにするシーンをたくさん見るもんね





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