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芸妓と舞妓

投稿日時 2015-6-10 0:00:00
執筆者 rrb

「いや～、お姐さんお久しぶりやわ～」
「ほんまやなぁ、あんた、元気してたん？」
「ちょっと、旦さんに連絡せなあきまへんのや」

そんな会話が聞こえてきそうだ。「芸妓」は京都以外の地域にもいるが、「舞妓」は京都特有である。「芸妓」という呼び方も京都独特の表現であり一般的には「芸者」である。舞妓と芸妓の違いは、一般的に、舞妓は２０歳前後まで、それを過ぎると芸妓になるというルールがあるという。

違いはほかにもある。まず髪型であるが、舞妓は、自分の毛で髷（まげ）を結い（一度結い上げると1週間は寝る時もそのままらしい）、華やかなかんざしをいくつもつける。一方、芸妓は、髪は地毛ではなくカツラを被り、かんざしなどの飾りはあまりつけない。

次に着物。舞妓の着物は色鮮やかで柄の入ったもので、振袖。帯は「だらりの帯」と呼ばれる、全長５～６mもある長い物。垂れ下がったような形に結ぶ。履物は、「おこぼ」（ぽっくり下駄）と呼ばれる下駄を履く。高さが１０㎝ほどある。一方、芸妓の着物は黒や色無地などのシックなもので、普通の着物の装いと同様の帯を締めて、草履を履く。

最も違うのは、舞妓と芸妓では生活の違いだ。簡単に説明すると、舞妓は「小遣い制」、芸妓は「自営業」という認識がわかりやすい。舞妓は、「置屋（おきや）」とよばれる家で共同生活をし、「おかあさん」と呼ばれる置屋の主が舞妓たちの母親代わりとなって、礼儀作法や花街のしきたりなどを教え込む。お座敷などで客が支払う料金は置屋に入り、それで舞妓たちの衣食住やお稽古事（踊り、三味線、お茶など）の面倒を見る費用にあてられる。また、必要なお金は舞妓たちに小遣いという形で「おかあさん」から渡される。

一方、芸妓になると基本的には置屋を出て、自分で生計を立てることになる。自分の能力でお座敷に呼んでもらえるようにしたり、さまざまなサポートをしてもらえるお得意様を作ったりの「自営業」となる。

さて、ここに写っているのは「舞妓」である。ただし、これも体験中だ。この２人は「舞妓」の衣装を体験している観光客である…という今京都。

「はい、撮るよ～！」

「次、交代ねっ！」

一度体験してみ！？

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