rrbのブログ - 2010/01/18のエントリ
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おやかまっさん でんち 2010/01/18 12:00 am
でんち
袖無し半纏(はんてん)。「大寒小寒(おおさぶこさぶ) 猿のデンチ借って着よ」 猿回しのように猿は袖無し羽織を着ている。殿中羽織の略。デンチューをデンチと訛った。江戸時代には京の子どもの着る袖無し羽織をデンチというようになった。ジンベ、チャンチャンコとも。ジンベは甚兵衛羽織の略か。近世風俗を記した喜田川守貞『守貞漫稿』には陣羽織からとある。陣兵(兵士)が着用した羽織からとも。(『京都新聞・折々の京ことば』堀井令以知より)
学生の町の悲劇

「また学生標的 大学苦慮」という見出しの新聞記事が目に入った。内容は、インターネット上の仮想都市構想を利用したねずみ講で、仮想都市のオーナーになれば広告収入が得られるなどの甘い誘惑に乗った大半は、大学生を含む若い世代だったということだ。京都では4年前にも学生が標的になったねずみ講事件が摘発されている。学生が犠牲になる背景には、「楽して儲ける」という安易な風潮があり、大学は被害防止に苦慮しているとのことだ。また、高等学校の3年生や大学の1年生を対象とした「消費者教育」が課題となってくるだろうとされている。京都は大学の町、悪巧みをするものにとっては、格好の餌食がたくさんいるということか。そうならば、学生の町の悲劇でもある。

100年に1度という不況がなかったとしても、誰しも楽をして金儲けをしたいものである。しかし、考えてみれば、そんなことができるならば、この世の中誰も苦労しないはずだ。ところが現実には、苦労しているのが世の中だ。それが通常だと理解できれば、こういう甘い話に乗ってしまうことはないだろう。騙したほうが悪いのはもちろんであるが、騙されるほうにも問題がある。このねずみ講を企てた者は、一時的には楽して儲けたかも知れないが、警察に摘発され儲け以上の損をする結果となる。大学や高等学校がいくら力を入れて防止対策に乗り出したとしても、標的とされる側にしっかりとした意識がないとイタチごっこであろう。

(神戸) カメラ/EPSON R-D1s レンズ/NOKTON classic 35mm F1.4
それにしても高等学校や大学において、こういった教育までしなければならないことに疑問を感じると同時に日本社会の将来を危惧する。こういう教育は学校や大学だけの問題でなく、家庭教育の問題でもあろう。このまま今の方向に向かっていった場合、自分が老いた時に、この日本はどんな状況になっているのだろう、と考えると背筋が寒くなる。「ちょっと神経質になりすぎだ」と楽観視できる状況ではないと思う。気をつけよう、甘い言葉と暗い道…ということで、今回のお話はおしまい。どうも、おやかまっさんどした。

袖無し半纏(はんてん)。「大寒小寒(おおさぶこさぶ) 猿のデンチ借って着よ」 猿回しのように猿は袖無し羽織を着ている。殿中羽織の略。デンチューをデンチと訛った。江戸時代には京の子どもの着る袖無し羽織をデンチというようになった。ジンベ、チャンチャンコとも。ジンベは甚兵衛羽織の略か。近世風俗を記した喜田川守貞『守貞漫稿』には陣羽織からとある。陣兵(兵士)が着用した羽織からとも。(『京都新聞・折々の京ことば』堀井令以知より)
学生の町の悲劇

「また学生標的 大学苦慮」という見出しの新聞記事が目に入った。内容は、インターネット上の仮想都市構想を利用したねずみ講で、仮想都市のオーナーになれば広告収入が得られるなどの甘い誘惑に乗った大半は、大学生を含む若い世代だったということだ。京都では4年前にも学生が標的になったねずみ講事件が摘発されている。学生が犠牲になる背景には、「楽して儲ける」という安易な風潮があり、大学は被害防止に苦慮しているとのことだ。また、高等学校の3年生や大学の1年生を対象とした「消費者教育」が課題となってくるだろうとされている。京都は大学の町、悪巧みをするものにとっては、格好の餌食がたくさんいるということか。そうならば、学生の町の悲劇でもある。

100年に1度という不況がなかったとしても、誰しも楽をして金儲けをしたいものである。しかし、考えてみれば、そんなことができるならば、この世の中誰も苦労しないはずだ。ところが現実には、苦労しているのが世の中だ。それが通常だと理解できれば、こういう甘い話に乗ってしまうことはないだろう。騙したほうが悪いのはもちろんであるが、騙されるほうにも問題がある。このねずみ講を企てた者は、一時的には楽して儲けたかも知れないが、警察に摘発され儲け以上の損をする結果となる。大学や高等学校がいくら力を入れて防止対策に乗り出したとしても、標的とされる側にしっかりとした意識がないとイタチごっこであろう。

(神戸) カメラ/EPSON R-D1s レンズ/NOKTON classic 35mm F1.4
それにしても高等学校や大学において、こういった教育までしなければならないことに疑問を感じると同時に日本社会の将来を危惧する。こういう教育は学校や大学だけの問題でなく、家庭教育の問題でもあろう。このまま今の方向に向かっていった場合、自分が老いた時に、この日本はどんな状況になっているのだろう、と考えると背筋が寒くなる。「ちょっと神経質になりすぎだ」と楽観視できる状況ではないと思う。気をつけよう、甘い言葉と暗い道…ということで、今回のお話はおしまい。どうも、おやかまっさんどした。

