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rrbのブログ - 2009/03/17のエントリ

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今京都 大団円 2009/03/17 12:00 am

いだんえん…小説や劇などで、めでたく解決する最後の場面。
◇ちょっと予備知識 → 「団円」は終わり、結末のこと。「団演」と書くのは誤り。
                類義語に終曲(しゅうきょく)・終幕(しゅうまく)・有終(ゆうしゅう)がある。
                対義語は初手(しょて)・冒頭(ぼうとう)・端緒(たんしょ)。

ーダ村…の情報を募集しています。詳細はここ(←クリック) よろしくお願いします。

いさい秋みつけた(童謡物語第6弾)  (旧フォトヴィレッジ 2006年11月1日掲載)

「ちいさい秋みつけた」
作詞:サトウハチロー 作曲:中田喜直

誰かさんが 誰かさんが 誰かさんが 見つけた
ちいさい秋 ちいさい秋 ちいさい秋 見つけた
めかくし鬼さん 手のなるほうへ  すましたお耳に かすかにしみた
よんでる口笛 もずの声  ちいさい秋 ちいさい秋 ちいさい秋 見つけた

誰かさんが 誰かさんが 誰かさんが 見つけた
ちいさい秋 ちいさい秋 ちいさい秋 見つけた
お部屋は北向き くもりのガラス  うつろな目の色 とかしたミルク
わずかなすきから 秋の風  ちいさい秋 ちいさい秋 ちいさい秋 見つけた

誰かさんが 誰かさんが 誰かさんが 見つけた
ちいさい秋 ちいさい秋 ちいさい秋 見つけた
むかしのむかしの 風見の鳥の  ぼやけたとさかに はぜの葉ひとつ
はぜの葉赤くて 入り日色  ちいさい秋 ちいさい秋 ちいさい秋 見つけた

この歌が最初に発表されたのは1955(昭和30)年11月3日。NHKで放送された特別番組「秋の祭典」でのことだったという。
 ♪ はぜの葉赤くて 入り日色
ハチローが1973(昭和48)年に亡くなるまで住んでいた東京都文京区の自宅には「はぜの木」が実際にあったらしい。はぜの木の秋の色づけは、まさに見事。そうなれば、はぜの木にもずが止まっても鳴いていることも、ごくごく自然なこと。また、北方に生息するもずは、秋になると南に渡る習慣があり、そのために縄張り争いが熾烈で、秋になるとほかから飛んできたもずに居場所を奪われないために雌雄がピーピーと甲高く鋭い声で鳴いて縄張りを誇示するというから、
 ♪ よんでる口笛 もずの声
の表現にぴったりと当てはまる。ハチロー自身が見つけた秋の様子ということで一件落着!? ところが世の中そんなに甘くない。それだけでは説明のつかない箇所がでてくる。
 ♪ うつろな目の色 とかしたミルク
 ♪ むかしのむかしの 風見の鳥の
というところ。ここには、何か意味が込められているように感じられる。きっと何かあるに違いない…。



ハチローが書いた作品集のタイトルを見ていくと、「ちいさい」とつく題名の詩がやたらに多いことに気づく。「ちいさな」でもなければ「小さい」でもなく「ちいさい」なのである。さらにハチローといえば「おかあさん」である。ハチローの代表作ともいうべき詩集「おかあさん」全三巻は驚異的なベストセラーという記録がある。ハチローは1903(明治36)年5月23日に熱血少年小説の作者として高名だった作家佐藤紅禄の長男として生まれる。幼い頃に誤って鍋の熱湯を浴びて、ひとりで学校にも通えないほどの大やけどを負う。母のハルは、そんなハチローを不憫に思って背負って登校。自分の通う教会にも連れて行ったという。しかし、そんな優しい母は、父に新しい女がではたという理由から一方的に離縁されてしまい、ハチローが成人した年に恋しい母は亡くなってしまう。
 ♪ むかしのむかしの 風見の鳥の ぼやけたとさかに はぜの葉ひとつ
母の純真な神への祈りの様子、幼き日に母に連れられて行った教会の様子を描いているといわれる。「ぼやけた」とは古びたという意味で、「とさか」は頭の中の思想や思い出をさす。つまりは、遠い遠い日の思い出。ちいさい頃に母と通った教会にあった風見鶏。この部分には母との思い出がぎっしりとつまっている。大好きだった母、優しい母、そんな母との思い出への想いがつまっている…。



 ♪ お部屋は北向き くもりのガラス うつろな目の色 とかしたミルク
ハチローの母は北向きの納戸みたいなところで繕い物をしていて、それをハチローは見たことがあるという。「くもりガラス」は擦りガラスのこと。その部屋で浮気相手の家に入り浸りの父の帰りを待ちわびながら、ひとり淋しく裁縫をする母の姿がハチローの瞼に焼き付いていたのであろう。さらに「北向き」「くもり」「うつろ」「とかす」…これらの単語には全て死が絡んでいた。母に愛された幼少の頃の大切な思い出、おかあさんのおっぱいのにおい、ミルク色も全て溶けて流れてしまう。思い出との決別、母との決別が描かれていたのではないか…。よく、四季を人生にたとえることがある。春は誕生と成長、夏が人生の真っ盛り、秋は晩年にさしかかり、冬は人生との別離を意味するというように。
 ♪ わずかなすきから 秋の風
母との永遠の別れが近づいている。しかし、それはまだ「わずかなすき間」からなのである。まだまだ「ちいさい秋」なんだけれど、確実にそれは近づいている。ハチローはそんな気がしていたのであろう。母だけではない。人はみな人生の冬に向かって生きている。父の勝手な事情によって家を出され、母と別れることになったハチローにとって、あまりにも淋しすぎる時期こそが「ちいさい秋」のスタートだった。「ちいさい秋」はだんだんと「おおきな秋」へと時を刻み、そして急速に冬が訪れる。子供たちと離れて暮らす母が苦しみと淋しさの中でひとり死んでいくのは「ちいさい秋」からわずか7年後のことだった。
家を出た時期こそが、
 ♪ わずかなすきから 秋の風 ちいさい秋 ちいさい秋 ちいさい秋 見つけた
の到来だった。ハチローはこの歌に人生をオーバーラップさせていたのではないだろうか…。



時が流れ、一回きりの放送でレコーディングもされずに忘れ去られていたこの歌で、ボニージャックスが日本レコード大賞童謡賞を受賞したのは1962(昭和37)年のことだった。秋が近づくと何気に歌っていた「ちいさい秋みつけた」だったけれど…ハチローの思いを理解し、長くもあり短くもある人生に思いを込め、今、一度、歌ってみよう。
 ♪ 誰かさんが 誰かさんが 誰かさんが 見つけた〜
きっと今までと違った感慨があるに違いない…今京都。 ※写真は京都の町並みで本文とは関係ないのであしからず。
★前回の童謡物語第5弾「てるてるぼうず」はここ(←クリック)


 

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